暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
スーパーロボット大戦OG外伝
0570話
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当に些細なものであり、恐らく重力兵器対決は相打ちに終わるだろうというのは俺にも容易に予想出来た。
 そして、この状況はある意味では俺のチャンスでもあった。

「覚醒」

 精神コマンドの覚醒。それを使用したのと同時に、機体に不思議な力が満ちあふれ再びの行動を可能とする。それと同時に、後方のヒュドラを……そう、グラビトン・ランチャーが装備されていない方。つまりメガ・バスターキャノンの内蔵されている方のヒュドラを構える。

「重力兵器は互角だったが……こっちはどうかな? メガ・バスターキャノン、発射!」

 その言葉と共にトリガーを引かれたメガ・バスターキャノンは、その砲口から巨大なビームが放たれる。PTやAM程度の大きさならそのまま飲み込んでしまう程の太さのビームは、ブラックホールを相手に何とか拮抗していたグラビトン・ランチャーの重力波に重なり、そのままブラックホールその物を飲み込んで、それでも尚威力が衰えた様子も無く飛んでいき……ネオ・グランゾンをそのビームの塊に飲み込むのだった。

「ふぅ、さすがに連戦でこれは厳しいものがあるな」

 ステータス表示を確認すると、既にSPは半分程しか残っていない。何しろ、ダークブレインとの戦いの後、殆ど休憩が無いままの連戦なのだ。機体のエネルギーに関しては動力炉の関係で心配する必要が無いというのが不幸中の幸いか。

「あいつらは……」

 そう思い、視線をヴァルシオン改とシャドウミラー隊の戦いの方へと向けると、そこでは既にヴァルシオン改は4機が倒されて残り3機にまで減っていた。この様子ならヴァルシオン改を全機撃破するのもそう遠くないだろう。

「後は……」

 視線をメガ・バスターキャノンを受けたネオ・グランゾンの方へと向ける。盛大に爆煙が巻き上がっている為にその様子は見えないが、それでも今の一撃はかなりのダメージを与えたと考えてもいいだろう。出来れば例の武器、ネオ・グランゾン最強の武器でもある縮退砲が出て来る前に何とか片付けたいところだが……

「フフフ、やりますね。さすがアクセル・アルマーといったところですか」

 そんな俺の希望は儚く砕け散り、爆煙が晴れると共にシュウからの通信が送られて来る。
 とは言っても、シュウ自身は無傷のようだがネオ・グランゾンはそれなりにダメージを受けている。歪曲フィールドを展開する為の肩のクリアパーツに関しては、俺が破壊した右側の他に左側も完全に破壊されており、装甲も表面部分は細かく破壊され、あるいはヒビが入っていた。そして何よりも印象深いのはネオ・グランゾンの頭部までもが半ば溶けかけている事だろう。……ただし、さすがに再生能力持ちと言うべきか、細かいヒビや溶けている部分は徐々にではあるがこうして見て分かる速度で修復していっているのだが。
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