暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos20-A騎士と魔導師の戦舞踏〜3rd Encounter〜
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る意味、戦闘はしないって意思表示のポーズだとは思う。でもな、前にルシルが言ったようにこっちは話し合いで事を治められるような状況じゃねぇんだよ。
「つうかお前さ、局員じゃなかっただろ? それとも局員になったのか?」
「今でも局員じゃないよ、民間協力者。だからバスターちゃんを逮捕する、なんて権利も資格もない。でもだからこそお話しが出来る」
民間協力者、か。ま、局員でも同じさ。犯罪者じゃない以上はこちらからの一方的な戦闘行為は出来ねぇ。それはルシルやあたしらが決めた禁止事項だ。でももし、どうしても戦闘行為が必要だっていう状況に陥った時、あたしらはある確認を取り、相手がそれに応じた場合にのみ戦闘行為が可能になるよう決めてある。
「前に言っただろ。全てが終わったらちゃんと出頭するって。それまでは放っておいてくれよ。こちとらオーナーの命が懸かってんだ」
「待って! 闇の書が完成しちゃっ――」
「・・・構えろよ。話し合いで済まないって判ったんなら力づくで、なんだろ・・・?」
「バスターちゃん!!」
――広域多重結界――
“アイゼン”をな、の、はに向かって突き付けるとほぼ同時に結界が展開された。するとアイツは念話でもしてんのか空いている右手を耳に添えて苦い表情を浮かべた。この作戦の指揮を執ってる奴から、戦え、とか言われたんだろうな。
「ほら、局の方も戦え、っつってんじゃんかよ」
「違っ――バスターちゃん、お願いだからやめて!!」
「・・・お前に決闘を申し込む。あたしとお前の一対一の決闘だ。たとえ負けたとしてもそれは決闘を応じた自分の責任となる。あたしが負けた場合、大人しく捕まってやるさ。でもお前が負けた場合、被害届を出すな、慰謝料・治療費を請求するな、負けたのは自身が弱かったからだ」
決闘を受けるか否かの確認。それがルシルと決めた取り決めってやつだ。全ては自己責任っていうリスクがあるけど、自分の“力”に自信を持っている奴なら受けるはず。たった1人であたしんとこに来たんだ、少なくともあたしとまともにやり合えるって自信は持ってんだろ。
な、の、ははまた念話をしてんのか少しの間黙った後に大きく溜め息を吐いて「判った。その決闘、受けるよ」って言い、
≪Buster Mode≫
バスターモードっていう形態でデバイスを再起動させた。
「受けたな。ならここからはお互い、自己責任だ。じゃ、お前に指示を出してる奴に伝えろ。お前が負けた時、あたしを閉じ込める結界を解除して、あたしの離脱を見逃せ、ってな」
ルシルの方に戦力が集中している今、たとえ局員が襲ってきても所詮は並の局員、逃げられるだけの隙があるはずだ。でも抵抗するのには当然力が要る。無駄な力は使いたくねぇしな、だからそう言い放った。
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