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少年と女神の物語
第五十四話
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か、このメンバーの長女として機能していると思えない。

「私一人だけ大学で、一人ぼっちなのに・・・留年すればよかった・・・」
「留年はダメだぞ、林姉。色々困るから。一クラス辺りの人数が大変なことになりかねなかったから」
「来年には私が行くから、姉さんはもう少し待ってて」

 そう言う崎姉が、やっぱり長女に見える。
 さて・・・これ以上林姉がいじけるのも面倒だし、話題を変えるか。

「話題を変えます」
「どうぞ」

 崎姉の許可も貰ったところで、話題を変える。

「今顕現してるらしい神について、何か意見はないか?正直、俺はお手上げだ」
「ああ、あの異常な量の霊視のやつか。私は知らんぞ」

 真っ先にリズ姉が言ってきた。
 この人も俺に似て、最低限しか神様について知らないからな。

「私も・・・ダメかな。色々考えてみたんだけど、平家と源家なんて対立してた家の時点でお手上げ」
「私は、全く違う国の神ですので・・・それに、日本の神話なら分かるんですけど・・・神話じゃなさそうですし」

 崎姉、アテもまたリタイア。
 残りは・・・

「私はダメ〜。考えすぎて頭がパンクしちゃいそう」
「私も無理だよ。昨日今日の授業中フルに、図書室から借りた武将の資料も使って考えてみたけど、分かんなかった」
「何やってんだ、マリー・・・」

 林姉、マリーも無理、と。
 そこまでしてくれたのは嬉しいけど、少しは授業にも耳を傾けましょう。

「私も無理デスよ。調と一緒に考えましたけど、全然分からなかったデス」
「うん、結構頑張ったけど無理だった」
「私も霊視してみようと頑張ってみたんだけどね〜。おりてきたのは、大名行列」
「さくらも分かんない。ビアンカちゃんと考えてみたんだけど・・・」
「アレは無理だよね〜。忘れられた神とかだともうどうしようもないし!」

 切歌、調、立夏、桜、ビアンカも、と。
 この間氷柱もわからないって言ってたし、ナーシャもまだ日本の神についてはわかんないから・・・これは、もう実際に会うしかないのかな。

「それに、調べてて思ったんだけど・・・武将だけでもかなりの量が神様になってるし、靖国の英霊で考えたら・・・」
「やめて、俺聞きたくない・・・」

 氷柱が調べてくれたことが少し意外だったけど、かなりいやな情報を渡された。
 色々辛いぞ、それ・・・靖国の英霊とはさすがにいろんな意味で戦いたくないし、その中から誰かが出てきたとかなら、もう打つ手がない。特定とか絶対に無理。不可能。

「・・・あの、質問してもいいですか?」
「ん、ああ。いいぞ」

 俺が文字通り頭を抱えていると、狐鳥が手を上げて尋ねてきた。

「じゃあ・・・なんで、武将さんなんですか?」

 なん
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