第一部
出会い編
第四話 幸村、初めての遭遇の巻
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「長い間だったけど正解だな。」
「だからバカ扱いするな!」
「じゃあ五かける六は?」
「……………………?」
「やっぱバカじゃん。」
「ま、まだ習ってないだけだもん!」
「魔理沙殿、苛めてはならぬぞ。」
あまりにもちるのがかわいそうだったので止めてやった。
「むぅ……でもなぁ」
「なに、子供は遊ぶのが一番。そなたらは寂しくてつい俺に悪戯をしただけであろう?」
「う、それは……」
「それに、先程の問いは俺も分からなかったからな。」
「……え!」
突然魔理沙殿が俺を信じられない者を見るような眼で俺の方を向いた。
「? どうした、魔理沙殿?」
「いや、なに気にしなくていいぜ(あれ? 幸村って思っていたよりチルノ並に……バカか?)」
今、もの凄く不愉快なことを思われた気がするが・・・気にしないでおこう。
「こうなったら……」
と、ちるのは急に空へ飛び上がった。ついでに”るーみあ“という妖怪も一緒だ。
「そこの紅い奴! あたいと勝負だ!」
「はあぁぁぁっ!?」
突然の申し出につい声を上げて驚いてしまった。
「ちょっと待てチルノ! 幸村は幻想郷に着てまだ日が浅い。弾幕ごっこなんてこいつには出来ないぞ!」
「あのー魔理沙殿? “だんまくごっこ”とはいかがなるものか?」
「ほら、幸村だって弾幕ごっこは知らない……って霊夢から弾幕ごっこの事を聞いていないのか!?」
「うむ、一度も聞いてはおらん。」
「(だから霊夢は幸村を外に出さなかったんだな……なら、どうして教えなかったんだ? ここに住む以上、弾幕ごっこのルールは教えなきゃいけない筈。なのに、何故……?)」
「魔理沙殿? だんまくごっこ、というのは一体?」
「あ、あぁ。弾幕ごっこな。まぁそれを先に説明するよりスペルカードルールってやつを先に説明しないとな。」
「“すぺるかーどるーる”?」
「スペルカードルールっていうのはここ幻想郷内で起きた揉め事や紛争を解決するための手段で、人と妖怪が対等に戦う場合とか強い妖怪同士が戦う場合、必要以上に力を出さないようにするための決闘のルール、規則さ。」
「して、弾幕ごっことやらは?」
「弾幕ごっこっていうのは、霊夢が人と妖怪の力量を埋めるために考案されたスペルカードルールに基づいたもので相手を殺すための戦いじゃないんだ。具体的にはわざと隙間が作られていて、それを避けることができる弾幕を放っているんだ。こっちは本来の命を賭けた妖怪退治”を擬似的に再現したものだから“ごっこ”ってついているんだと思うぜ。」
「要するに、妖怪と人が対等に対決できる規則でいいんだな?」
「まぁそんなところだ。」
「話は済んだ?」
「うむ、待たせた。」
魔理沙殿の説明を聞き、ちるのの前に立った俺は彼女を視界に捉える。
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