第壱話『夏の始まり』
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夏の中心……湘南
若者の集う町……湘南
そして、よからぬ若者達の聖地……湘南
今年もまた湘南の夏が始まる………。
辻堂雄介の純愛ロード
第壱話『夏の始まり』
「あ〜ちぃ〜……たく、まだ6月だって言うのになんだよこの暑さ…」
海沿いの通学路を俺こと『辻堂雄介』はダラダラと歩く。まあ、海風のお陰でさっきよりはましになったけど。
「おはよう、雄介」
「ん?大か……はよ」
こいつは『長谷大』俺のクラスメイトだ。
「朝だと言うのに元気が無いな」
「うるせーな、板東。暑いの嫌いなんだよ」
そして、もう一人。大の隣にいるイケメンは『板東太郎』こいつも同じくクラスメイト。
「てかお前等よくそんな涼しそうな顔してるな。暑くねぇーの?」
「暑くないって訳ではないけど……まだ、大丈夫かな」
「ふむ、どちらかと言えば、まだ涼しい方だぞ」
「げ〜マジかよ…ああ、広島が恋しい…」
「そう言えば、雄介は広島からこっちに戻ってきたんだよね」
「ん?ああ、小学校に上がる前ぐらいまでこっちにいた。そんで、今年戻ってきた」
「広島の方が暑いんじゃないのか?」
「う〜ん、長いこといたからなぁ。あっちの気候に慣れちまったのかな…?」
こういったどうでもいい会話をしながら普通に学校に通う。俺にとっては嬉しいことだ。
「みなさん、おはようございます」
「おはよう、委員長」
「委員長、はよ」
このグリグリメガネの少女の名前は…………なんだっけ?まあいいや、とりあえずうちのクラスの委員長だ。
「今日も実に委員長しているな委員長」
「えっと、なんか馬鹿にされていますか?」
「馬鹿になどするものか、その卓越した委員長オーラ。卓越した優等生っぽさ、卓越したメガネ。委員長の委員長っぷりにはそこらの十人並みな委員長にはないものだ尊敬しているよ」
「えっと、じゃあ、ありがとう」
「委員長、ヴァンの相手をするときは軽く酔った人をイメージするといいよ」
「そうですね」
色々酷いこと言われているがまあコレもいつものこと、だがこういったのが俺には良い。
「おはようございます。ゆうさん」
「お、澪。はよ」
この子は『海堂澪』俺達の一つ下の一年生。俺と一緒に広島から湘南にきた女の子。まあ、いわゆる広島での幼馴染みだ。
「澪ちゃん。おはよう」
「おはようございます、長谷さん」
っとま
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