第壱話『夏の始まり』
[3/3]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
さすがは喧嘩狼」
蹴りの主は澪だった。
「……また、テメェか!澪!!」
「ゆうさんに手を出す奴は私が許さない」
―――ゴオォォォォォォォォ!!
澪から殺気が先ほどより強く放たれる。
「いいぜ、そろそろ決着着けたいと思ってたんだよな。澪………いや『喧嘩姫』!!」
―――ゴオォォォォォォォォ!!
愛からも同等もしくはそれ以上の殺気が放たれる。
てか、さっきから校舎が揺れてないか!?
「「いく(ぜ)(ます)!!」」
「はい、ストープ!ストープ!!」
二人の間に割って入り。喧嘩を止める。このままこんな所で喧嘩らせたら間違いなく校舎が壊れる。
「おい、止めんじゃねぇ!ゆう!」
「そうです!ゆうさん!」
「いや、やらしてやりたいのはやまやまなんだが……」
キーンコーンカーコーン
「ほら、予鈴。教室に行かないと」
「なら、仕方がないですね」
みるみる澪から放たれていた殺気が消えていく。
「それでは、ゆうさん。私は先に自分の教室に行きます。また、後ほど」
「おう」
屋上から降りていく澪を見送る。
「…さて、俺達も行くか」
「アタシはいい。なんか行く気なくなったから今日はフケる」
「駄目だ。ほら行くぞ」
「あ……」
愛の手を掴んで引っ張って屋上を後にした。
これが日常。しかし、今年は特別な夏になる………そんな気がした。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ