日常編 その3。
チェンジリング
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た。
「チェンジリングって・・・状態異常系の魔法、か?」
全員が黙った。
そんなの考えるまでもない。
人格が入れ替わる以上の状態異常魔法などあるものか!
『・・・』
「えー・・・っと?」
ライアーが首を傾げる。
その瞬間、ギルドは1つになった。
全員が叫ぶ。
偶然にも、同じ言葉を。
『それがあるなら早く言え!そしていいからさっさとやれーーーーーーーっ!』
「は、はいっ!ただいまっ!」
ビクゥッ!と。
本気でヤバいと感じたライアーはすぐさまフィレーシアンをギルドの床に突き付けた。
その後、ライアーによって全員のチェンジリングは解けた。
が、それと同時にライアーが長時間に渡って説教されたのは言うまでもない。
(確かに俺が悪かったが・・・あそこまで説教する事は無いだろう)
「あ、いた。ライアー!」
「!」
その日、ライアーがギルドを出ると、後ろから声がかかった。
振り返るまでもなく、その声の主は解る。
「ティア」
ライアーは少し驚いていた。
普段冷静な彼女の声色が少し明るかったのだ。
そんな細かい所にまですぐ気づいてしまうのは相当惚れている証拠なんだろうか、と心のどこかで思いながら、ライアーはティアと向き合う。
すると、ティアは薄い笑みを浮かべた。
「ありがとね」
「・・・え?」
「アンタのおかげで助かったから。一応礼は言っておかないと」
一瞬言葉の意味が解らず、ライアーはフリーズする。
が、言葉の意味が入ってきた瞬間―――
「!」
「わっ」
ボンッ!と。
ライアーの頬が真っ赤に染まった。
思わずティアは目を見開く。
「い、いや・・・どういたし、まして」
「そう。用件はそれだけだから。夕飯の買い出し、お願いね」
「あ、ああ」
それだけ言うと、ティアはスタスタとギルドに戻っていく。
ライアーは数歩歩き・・・
(あうう・・・可愛い・・・可愛すぎる・・・)
右手で顔半分を覆い、再度赤面した。
ちなみにこれは噂だが。
この日の境に、ナツには『ティアに抱き着くクセ』が出来たとか、出来なかったとか・・・。
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