暁 〜小説投稿サイト〜
覇王と修羅王
自称王と他称王
五話
[3/5]

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がした。超メンドくせえっ、と頭を抱えて画面の端から端へ行ったり来たり、激しく転げ回る。
 ノーヴェもあの時はあまりに迂闊だったと渋い顔をする。無理にでも取り上げようか、とティアナ等と話し合いもしたが、実行した後にアインハルトがどんな行動に出るか予想がつかない。なのでアレクには悪いが少し預けて様子を見るといった方向でいるが、勿論アレクが返却を望むのなら手甲を取り戻す積もりではいる。
 ただ、アインハルトの愚行を止めるには、一度はアレクに手合いしてもらう必要がある。
 どうしようか、と其々悩む二人へヴィヴィオが合いの手を入れた。

「あのあの、武具のサイズが大きいなら大人モードになって合わせればいいとヴィヴィオは思うんですが……」
『大人モードってなんぞ?』
「えっと、そのまま大人の姿に成る魔法なんですが……。あ、クリス!」

 逆様の状態で首を傾げるアレクに、ヴィヴィオは見てもらった方が早いとセットアップを済ます。
 その途端、大きく成った姿を表すヴィヴィオにアレクはアインハルトも同じような事してたな、と理解を示す……が、また再び転がりだした。
 どうしたんだろ、今度はヴィヴィオが首を傾げてしまったが、ノーヴェには簡単に解った。

「確かお前、魔法の成績も悪かったな」
『……デバイス、特にインテリデバイスさえあれば……カンニングし放題なのに……』

 ヴィヴィオはノーヴェの呟きで項垂れるアレクの心中を若干苦笑気味で察するが、魔法にも向き不向き得意不得意があるので、デバイスが無いなら仕方ないなぁ、と思ったりもする。
 だが、変身魔法はさほど難しくない、とも思う。幸い、ヴィヴィオはベルカとミッドのハイブリッドなので、どちらの術式にも精通している。
 なので術式さえ渡せば解決するだろう。ヴィヴィオはそう思い、アレクにタイプを訊いた。

「あの、術式ならお渡ししますよ。アレクさんはミッド式ですか? それともベルカ式ですか? 適合する方で――」
『真正古代ベルカだけど、ある?』
「……えっと……ご免なさい、無いです」
『ぐわぁ』

 インテリデバイスを欲しがっていたのでてっきりミッドかベルカと思っていたが、まさか真正古代ベルカだったとは。自分が振った事でとうとうアレクが轟沈したので、ヴィヴィオはとても悪い事をした気分になってしまう。

『なんでこんな資質で生まれたし……』
「あっ、でもでも一家揃って真正古代ベルカ式の知り合いが居るのでなんとかなると思います! もしかしたらデバイスもなんとかしてくれるかもしれません!」
『術式はまだしも……デバイスはいいや』
「え!? なんでですか!?」
『いや、なんでって……』

 分からないと疑問を投げるヴィヴィオに、アレクも流石に苦笑した。
 一時期アレクもデバイス
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