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ゲルググSEED DESTINY
IF ゲルググSEED
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連合だけでなく、ザフトが仕掛けてくる可能性も十分存在していた。

しかし、そんなオーブの危惧を他所に主戦場は宇宙を中心に変動していく。結論から言えば、地上での勢力図が安定し始めたのだ。連合は支配地域を拡大していたアフリカよりも連合領から近場であるカオシュンのマスドライバー施設を制圧した方が良いと判断。
ザフトの抵抗もMSの大量投入によって徹底的に叩き潰された。ザフトもアフリカ圏を統一するが、サイクロプスによる自爆攻撃によって壊滅的な被害を受けたこともあり、地上での戦いは防衛を重視したものとなる。
結果、アフリカ、オセアニアをザフトは勢力として治め、地球連合はそれ以外の地域をオーブなどの僅かな中立国を除いて勢力下に治めなおした。

だが、宇宙での戦いは自分たちの土俵と言うべきか、ザフト有利に事は進んでいた。壊滅的な被害を受けていた艦隊の再編が済み、MSまで投入し始めたものの、連合はザフトの数機のMSによって次々と被害をこうむる事になる。
ジャスティス、フリーダム、プロヴィデンス、リジェネレイト、テスタメント――――クルーゼ隊の面々に配備されたこれらの機体は各地で獅子奮迅の活躍を見せる。

「フン、アズラエルも存外腑抜けだな……だが、これでは情報を手渡す手段がない……世界を破滅へと導くために、まだ死んでもらいたくなかったのだがな」

そんな風に呟くクルーゼ。彼は連合へとつなげるパイプを多く持っているわけではない。パイプが多ければ多いほど目が付けられやすくなる。パトリック・ザラの懐刀ともなれば、ばれずに連合に情報を流すのも難しい。
だからこそ、ブルーコスモスの盟主であるムルタ・アズラエルは彼にとって使える相手だったのだが、思った以上に呆気なくオーブで死んでしまった。

「手が無いわけでもないな……相手に機体を鹵獲させればいいだけの話だ。しかし、私の機体が奪われるのは好ましくないな。今の状況であれば、アスラン。君に退場してもらうのが望ましいな」

不敵な笑みを浮かべながらクルーゼはアスランに地上に降りる様に言う。核動力搭載機の面々は今はクルーゼ隊を離れ、それぞれがフェイスに任命され独自のパイロットとして活躍しているのだが、かつての隊長の言葉というのもあり、また、地上で苦戦している同胞の為にアスランはさして疑問に思う事もなくその言葉を受け入れ地上に降りる。
大洋州連合であるオセアニアで補給を受けたアスランは継続してついてこられる機体が殆どいない事から単独行動を開始する。

「クソ、まさかこっちの位置がばれていたのか!?」

しかし、その行動が裏目に出たのか、連合が次々とMSを投入して機体を撃ち落とそうとする。海からはディープフォビドゥンやフォビドゥンブルーが、空からはスピアヘッドやスカイグラスパーが攻撃を仕掛ける。突如降り出し
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