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ゲルググSEED DESTINY
IF ゲルググSEED
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ば和解するのにもそう時間はかからなかった。
ジャスティスはオーブから出ていき、本来の目的であった地上での部隊支援を再開する。その任務を終わらせた彼は再び宇宙に戻り、プラントに帰還して父を説得しに行った。







「ええい、何故こうも上手くいかない!」

クルーゼは焦っていた。足つきを落とすことが出来なかったあたりから、彼の思惑は外れてばかりだ。サイクロプスは上手くいったが、その後のパナマ制圧は上手くいかなかった。
これによってザラ派の勢いは衰え、逆に最近になってクライン派についていたバルトフェルドがアフリカ戦線で成功したこともあって和平への道が裏で進んでいることをクルーゼは聞かされている。
そしてアズラエルの死亡。それによって連合に持っていた最も太いパイプが途切れ、それでも何とかニュートロンジャマーキャンセラーの情報を連合に送ろうとアスランを犠牲にしてまで渡そうとしたにもかかわらず、アスランは無事に帰還してきた。

「私に残されている時間はあと僅かだというのにッ……」

歯軋りをしながら全く上手くいかない戦況に嘆く。最近では一時は死んだと思われつつも帰ってきたアスラン・ザラがパトリック・ザラに戦争継続の無意味を訴えて来てまでいるのだ。
パトリック・ザラも一度息子を失いかけた上に、その本人から説得されていることから僅かながらも和平に対する意識を向け出していた。

(このままでは不味い、私の悲願が)

クルーゼの残されている寿命は薬をもってしても一年に満たない時しか残されていない。このままでは人類全員を対象にした復讐は果たされることなく終わってしまう。
本来であればアスランが運よく生き延びても今頃ドレットノートが地上に送られ、それを経由して今頃連合もニュートロンジャマーキャンセラーを手に入れていたはずなのだ。

「奴のような存在がこれほどまでに忌まわしく思えるとはな」

エネルギー問題の解消という名目であればシーゲル・クラインを誑かすのも楽だったというのにドレットノートは地上に渡る直前にサーペントテールに奪われてしまったのだ。

「こうなれば、私自らが連合に……いや、アズラエルがいるならまだしも、奴が居なければ私の居場所などありはしないだろう」

最終的に悲願が遂げられるのであれば、命が惜しくはないのだろうが、いかんせん和平へと世論が傾いている現状では格を送ってもあと一押しとなる要素が足りない。
結局、ラウ・ル・クルーゼは裏切ることなく、パトリックの懐刀として収まり続けて戦争を続けるしか手が無かった。







ブルーコスモスの盟主が居なくなり、パトリック・ザラが和平に対する譲歩を見せたことで、戦争に漸く終結の兆しが見えだす。オーブはそれを見て中立的立場から条約の締結を
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