NO.4 駒王町
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を見たアーシアは、子供に近寄っていった。こういうのを見過ごせない性格だったな。
「大丈夫?男の子ならこのぐらいの怪我で泣いてはダメですよ」
そう言って、アーシアは自分の手のひらを子供の怪我を負った膝へかざす。
そこから淡い緑色の光が溢れ、子供の怪我がみるみる消え去っていく。だが、アーシアの中に見えた結晶があの力を使ったとき、緑色の膜に覆われた。まるで、あの結晶を外に出さないように。
「はい、傷は無くなりましたよ。もう大丈夫」
親子ともにきょとんとしている。目の前であり得ない光景があったから、無理もない。それでも、傷を治してくれた恩人に対しての礼は忘れず、頭を垂れ、その場を子供と一緒に離れた。
「ありがとう、お姉ちゃん!」
「ありがとう、お姉ちゃん。だって」
日本語で返された感謝の言葉を一誠が通訳する。
「あの・・・・・・今のは?」
俺はあくまで知らない振りをする。天使って知られたくないし。
「治癒の力です。神様から頂いた素敵なものなんですよ」
その認識に間違いはない。神器は神が作ったからな。そこは尊敬するぜ。
少し寂しげな表情をするアーシア。力のせいで不幸になっちまったからな。いっそのこと『禍の団《カオス・ブリゲード》』にいるディオドラぶっ潰そうかな?一誠に譲ろうか?
会話は一旦途切れ、再び教会に向かう。
暫くして町外れの教会にたどり着いた。一誠は少しそわそわしている。
「あ、ここです!良かったぁ」
さてと、用もすんだし帰るか。
「さて、私は帰るわ。あ、お礼はいいわよ。それとそっちの男の子、さっきからそわそわしているけど、何か用事があるの?用事があるなら早く行ったら?」
「あ、ありがとうございます。今俺急いでいるんで」
俺と一誠は教会を離れる。
「ま、待ってください!」
「あ、そういえば自己紹介がまだだったわね。私は鳶一千代紙。あなたとそっちの男の子の名前は?」
「俺は兵藤一誠。周りからはイッセーって呼ばれてるから、イッセーでいいよ」
「私はアーシア・アルジェントと言います。アーシアと呼んでください!」
「じゃあアーシア、イッセー、また会えるといいわね」
そう言って俺はまだ完成していない家に向かった。
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辺りはすっかり闇に包まれている。以外と拠点の家と教会は遠かった。『天翼』使えば一分もかからないけど。
ああ、二人に心配かけるな。もう少し余裕をもって行動するべきだったか?
そう考えているその
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