NO.4 駒王町
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見えない。まあ、予想はつくがな。
手を差し出し、立ち上がる手伝いをする。その時、風が吹き、シスターのヴェールを脱がした。
そこにいたのは、やはりアーシア・アルジェントだった。ただ、俺は別のことで驚いてしまった。
なんと言えばいいのだろう。アーシアの中に、小さいが確かに、紫色の結晶が見えた。そこには、『\』とかかれている。
なんだ、これは。思わず思考を止めてしまった。
隣にいるイケメン、というより兵藤一誠も言葉がでないでいる。まあ、こっちは容姿に目を奪われたんだろうが。
「あ、あの・・・・・・どうしたんですか・・・・・・?」
「あっ。ご、ごめん。えっと・・・・・・」
「ごめんなさい。少し考え事をしていたわ」
とりあえず言い訳を言う。一応、俺が天使とは気づかれていないはずだ。オーフィス仕込みの技術をなめてはいけません。それに、一応天使だから外国語も話せる。
ヴェールを拾って会話をしようとする。
「あなた、旅行鞄なんて持っているけど、どこかに行く予定があるの?」
「あ、はい。今日からこの町の教会に赴任することになったんです。あなたもこの町の方ですか?そうなら、これからよろしくお願いします」
「ご丁寧にありがとう。私も最近この町に来たばかりなの」
一誠そっちのけでガールズトーク(?)に花を咲かせる。
「この町に来てから困っていたんです。その・・・・・・私って、日本語を上手く喋れないので・・・・・・道に迷ったんですけど、道行く人皆さん言葉が通じなくって・・・・・・」
言葉の壁か。俺も前世で苦労したな。何度も世界の言葉が一種類ならいいのにと思ったよ。
「そうなの?つまり、教会に行きたいわけね?」
「はい」
よし、そこでつっ立っている一誠。お前に役をやろう。
「そこの君」
「お、俺?」
「彼女が教会まで案内してほしいって。私もここに来たばかりだから、教会がどこにあるのかわからないから、あなたが道案内してちょうだい」
実は、教会がどこにあるかまだ知らないんだ。
「は、はぁ。一応、教会なら知ってますが・・・・・・」
なんで躊躇する?ああ、悪魔だったな。敵地に行きたいなんて思わないよな。
「・・・・・・わかった。案内する」
そういうわけで、俺たちは教会に向かった。
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現在進行形で教会に向かっている。
今は公園の手前だ。
「うわぁぁぁぁん」
「大丈夫、よしくん」
公園の中から子供の泣き声と、それを宥める母親の声が聞こえた。
その光景
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