7:霧払いの令嬢
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う? これでも苦心して作り上げた、私の最高傑作なのだよ?」
「事実を言ったまでよ。あたしの鑑定スキルは、どっかのナンパにかまけるキザ野郎とは違って鍛えられてますからね。それに第一、武器にデリケートさを求めてどうすんのよバカ」
「やれやれ……やはり芸術は理解されないのだね。君ももう少し、このミスティアのような気品を持てば理解出来るかも知れないのに」
「なんですって!?」
「まぁまぁリズ、落ち着いて」
どうどう、とアスナがリズベットを宥める。それから続く「あたしは馬じゃない!」「あはは、ごめんごめん」などというやり取りは一旦脇に置いておく。
俺はハーラインと武器を交互に視線を巡らせ、物思いに耽る……が、ふとヤツと目が合い……先程までは俺達に良い様に遊ばれていたくせに、ここぞとばかりに端正な顔をニッコリと笑みに変えて来るのが一々癪に障る。だが、それは今は余計な感情だ。
「ユニコーンを狙う、ユニコーンの武器を持つ容疑者……か」
「疑惑が深まったかね?」
微笑みかけたまま、優雅に軽く頭を傾げてくる。その仕草が様になっていて、つい舌打ちをしてしまいそうになる。
……段々、この男をネタに扱ってやるべきか、忌々しいイケメン野郎として接するべきか分からなくなってきた。
「……いや、そこまで安直な推理はしないさ。けど、疑いが晴れないのは、悪いけど事実だな」
鬱陶しさを隠さずに言った言葉に、ハーラインは優雅な笑みを苦笑に変えた。
「ま、仕方が無いね。死神とやらと獲物が被ってしまったのだから。……さて、この子のお披露目はここまでにさせて貰うよ。君達ならともかく、他のライバル達にもミスティアを見られて群がられるのは御免被りたいからね」
そう言って、ハーラインは青白く輝く刀身を布カバーで再び包んだ。
「さて、次の質問は何かな?」
俺は未だにカバー越しの刀身を眺めていたらしい。それを嗜めるように言ったハーラインはクスリと笑いかけてきた。
クソッ、なんてこった。ハーラインは己の自慢の武器のおかげで、すっかり当初の余裕を取り戻している。
だが、ここは我慢だ、桐ヶ谷和人。相手は今、とても寛容になっていて情報を聞き出すにはうってつけの状態だ。
俺は深呼吸を挟んでから口を開ける。
「……よし、これで最後の質問だ」
「ようやくだね」
「だな」
「……………」
流石にうんざり気味だが、まだ話を聞いてくれる三人の気が変わらないうちに、俺は間髪入れずに言葉を継ぎ込む。
「最後に……皆のセットしているステータス及びスキルスロットを見せて欲しい」
この質問を最後にしたのは、単純に相手が断ってくる可能性が最も高いと踏んだからだ。
手
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