第二話 目覚める炎その十七
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うしていいかな」
「時間は?」
「じっくりと話したいからね。お昼でどうかな」
「ああ、じゃあ飯でも食いながらな」
「お昼は寮生だからお弁当だったね」
「そうだよ、じゃあな」
「僕もお昼御飯を買って」
この辺り自宅生と寮生の違いが出ていた、同じ学園に通っていても自宅と寮ではその生活環境が全く違ってくる。
だから智和は買うというのだ、そしてここで彼は薊にこうも言った。
「パンを買うつもりだけれど君達はどうかな」
「奢ってくれるのかよ」
「君達さえよけれどね」
こう微笑んで言うのだった。
「そうさせてもらうよ」
「わかった、じゃあ明日な」
薊は智和を鋭い、闘いの時に見せた様な目で見据えながら答えた。
「明日のお昼な」
「うん、焦ることじゃないからね」
智和も微笑みながら薊に答える。
「それじゃあね」
「じゃあな」
薊はその鋭い目のまま智和に別れの挨拶をした、智和も薊と裕香に微笑んで頭を下げてその場から消えた。
そしてだった、薊は裕香と二人になったところで。
裕香に顔を向けてこう言ったのだった。
「じゃあ。色々思うところはあるけれどさ」
「うん、今あれこれ言ったり考えても仕方ないからね」
裕香もその薊の言葉に応えて言う。
「寮に帰ってね」
「飯食ってな」
「御飯食べてね」
智和と話した通りだ、日常生活に戻ってだというのだ。
「寝ようね」
「寝られるよな、裕香ちゃん」
怪人のこと、智和の言うことが気になってだ、寝られないのではないかというのだ。
「そっちは」
「うん、私夜になったらね」
「寝られるんだな」
「そう、だから大丈夫よ」
「だといいけれどさ」
「薊ちゃんは?」
今度は裕香が薊に尋ねる、彼女と同じことをだ。
「寝られるか?」
「あたしは身体動かして飯腹一杯食って風呂に入ったらさ」
「それでなのね」
「夜はぐっすり寝られるんだよ」
そうした体質だというのだ。
「だから大丈夫だよ」
「そう、それじゃあね」
「明日な」
薊はあらためて裕香にこう言った。
「明日のお昼先輩とな」
「うん、一緒にお昼食べながらね」
「話を聞こうな」
怪人のこと、そして薊の炎のことをだ二人でこう話してそのうえで今は寮に戻り日常生活を送るのだった。
第二話 完
2014・1・7
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