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少年は魔人になるようです
第86話 少女は急展開するようです
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。超さんが言っていた、彼女の組織とその計画名。

そのリーダーであるのが、恐らく愁磨先生・・・。彼女の言葉を信じるなら、ですが。


「この組織の壊滅と、王都オスティアの犠牲を以って大戦は終わりを告げ、最悪の事態は避けられました。

そして大戦末期、その全ての真相を暴き世界を滅亡の危機から救った英雄こそ、皆さんも良くご存じの

ナギ・スプリングフィールドと『紅き翼(アラルブラ)』なのであります。」


・・・やはり、何度聞いても信じられないです。ネギ先生のお父様が世界を救った英雄なんて。

まぁ、それなら彼の異常さも説明がつくのですが。10歳であの戦闘力・・・と言うか、あの才能ですね。

世界を救った勇者様の子供・・・今更ながら、いよいよゲームじみて来ました。


「そして彼等と共に戦い、絶大な力で戦場を切り裂き、敵の首領を討ち世界を救った者こそ……

魔法世界始まって以来最悪最強、伝説の犯罪者であり、初代『大魔導士』と同じ時代を生き、

英雄ともなった"皆殺しアーカード"・"白帝"等の呼び名を持つ『愁磨・P・S・織原』です。

しかし彼は『大魔導士』に力を封じられ旧世界に送致されていた筈なのですが―――」


更には、私達の担任である愁磨先生が英雄の一人で最悪の犯罪者・・・複雑な上にありえないです。

しかしそれなら、あの理不尽な強さの説明がつくです。あぁ、こうして見ると私達は本当に有り得ない

環境に身を置いていたですね。今思えば、麻帆良自体が有りえない事だらけですし。


「さて、大戦末期の魔法災害によって居住困難となり、廃都と呼ばれるようになったオスティアですが、

環境は復活して来ており、来月には戦後20年を機に人種・国家・宗教を超えた大祭典が開かれる予定です。

この祭りでは『紅き翼』の名を冠した拳闘大会も開かれます。皆さんには関係無い話……と言う事でも

ありません。」


先生の話に、静かだった教室が俄かに騒めきます。・・・話半分に聞いていたのでうろ覚えなのですが。

オスティアで開かれるお祭りが私達と関係ない?いや、だってここの生徒は基本出歩く事も許されてないです。

祭りに行くなどと言う理由で外出許可が出る訳もありませんし。


「アリアドネ―戦乙女騎士団より、候補生としてオスティア記念式典における警備任務に就く者を

各学年から二名ずつ募集すると言う書状が届きましてね。詳細は廊下の掲示板に張り出されていますので、

志願者は放課後までに職員室へ用紙を持って来るように。」


それを聞いた瞬間、堅物委員長までもが飛び跳ねて喜びます。授業にならない事を悟っていたのか、先生の

姿は既にありません。ですが、私には関係ない
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