暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
スーパーロボット大戦OG外伝
0568話
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められるかと思ったぜ」

 リュウセイが安堵の息を吐く。この時までは、周囲に広がっているのは最後の戦い……否、最後の戦いだと思っていた一戦を繰り広げた後に残る、戦闘後の疲れと地球に平和が戻ったという安堵感のみだった。だが。

「そうですか。この空間に時間制限があるのなら丁度いいかもしれませんね」
「シュウ!?」

 グランゾンに乗っているシュウから放たれた、その不穏な言葉。それに真っ先に反応したのは、当然の如くシュウとの因縁が最も深いマサキ。そして……

「アダマンハルパー、展開! 加速!」

 その言葉を聞いた瞬間に、精神コマンドの加速を使ってツイン・ドライブとヒュドラのスラスターも全開にして瞬時にグランゾンとの距離を縮めた俺だった。

「はああぁぁぁぁっっ!」

 何もさせない。ネオ・グランゾンになる前に勝負を付ける。そのつもりでコックピットを狙って振るわれた大鎌は……
 斬っ!
 シュウがコックピットを守る為に差し出した右腕を切断するに留まる。威力や速度は十分だった。そして狙いもまた同様に。しかしシュウはその極限の判断を一瞬でこなし、グランゾンの右腕を犠牲にする事で致命的な一撃を避けたのだ。

「アクセル!? 一体何を!?」

 キョウスケの驚愕の声。だが、今の俺にはそれに構っている時間は一瞬たりともない!
 アダマンハルパーでグランゾンの右腕を切断し、その振り切った勢いのままにヒュドラのスラスターを使ってその場で一瞬にして回転。通常の人間なら一瞬で気絶する程に強烈なGを感じつつも、そのまま再びグランゾンへ向かって斬り付けるが……

「やはり、貴方だけは見抜いていましたか」

 グランゾンは右腕を切断された瞬間にニーズヘッグから距離を取って後方へと退避し、落ち着いた様子で言葉を紡ぐ。
 くそっ、今の攻撃で仕留められていればネオ・グランゾンを相手にする事も無かったんだが。いや、それでも右腕を切断出来たのは幸いだったと思うべきか?

「どうやら、貴方は気が付いていたようですが……」
「……だろうな。お前の目的は俺達、か」

 正確に言えばヴォルクルスに操られている自分を殺す事によってその鎖から解き放たれるのを狙っている……か。結局はヴォルクルスの支配に抗う事は出来無かったか。

「とにかく、地球を狙っていた者達はその殆どが取り除かれました。……まぁ、中にはまだ微妙な存在も幾つかいますが」

 恐らく鋳人の事だろう。いや、幾つかとなると他にも何かいそうだが……一番可能性がありそうなのはイェッツトレジセイアだが、あれは既に倒されているしな。

「これでようやく私も心置きなく行動に移す事が出来ます」
「行動だと!? また……またラングランのような事を繰り返すつもりか手前ぇっ!」


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