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Fate/EXTRA IN 衛宮士郎
アーチャーからの問い
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たんだよ?」

「……………衛宮士郎。おまえはそのままで強くなれるとでも思っているのか?」

問いに帰ってきたのは更なる問い。それも臓腑を抉るような鋭いものだ。

「いきなり、どういう意味だ?」

「質問答えろ。凛に魔術を習い、セイバーに剣術を習う。それで強くなれると思っているのか? おまえの目指す【正義の味方】とやらに届くと考えているのか?」

「………………わからない。でも今はやれることを」

なんとか紡ぎ始めた言葉にアーチャーは首を振った。

「おまえにはその種の才能というものは無いのは理解しているだろ」

曖昧な誤魔化しなど許さぬとその目は厳しく告げている。

「セイバーを模した所でセイバーにはなれん。凛に師事したところで凛にはなれん。おまえはどこにも辿り着けることはないだろう」

そう。セイバーにしろ遠坂にしろ、それぞれの技術に対する天からの恵み(ギフト)を持ち、それを開花すべく磨いた末の実力だ。
それを持たぬ身では、真似た所で身につくはずもない。だが、それこそあの戦い(聖杯戦争)からわかっていたこと。

「それでも・・・強くなりたいんだ」

「正義の味方になる為にか?」

確認され、頷く。どんなに無理矢理にでも、そうあろうと願ったのだ。引けない。引くことなど出来ない。それに…………

「それもある。だけど、それだけじゃない。いつか、俺が遠坂を守れるくらいに強くなりたいんだ」

今は、彼女に守られてばかりだ。でも、いつか。

「・・・そうか」

そういうとアーチャーは、両手に干将・莫邪を投影し、蜂型のエネミーの方に歩き出す。

「いいか。貴様はまだ戦いの覚悟というものがかけている」

蜂型のエネミーがアーチャーを認識したのか、針を突き出し、突撃してくる。箱型のエネミーとは、段違いの速度だ

「お、おい!?」

「凛を守りたいというならば…………」

アーチャーは、避けることもせずに片手の剣で、針を切り落とし、
もう片方の剣をエネミーに突き刺す。エネミーは、刺されたところからバラバラになっていき、チリとなる。

「私の技術をひたすら模範しろ。そうすることが、今の貴様が一番強くなれることだ」

振り返らずに静かにアーチャーはいう。す、すげえ…………一撃で仕留めやがった。箱型エネミーに手を焼いていた俺とは大違いだ。

「!」

そうか…………アーチャーの剣技は誰でも習得可能な凡庸な剣技の集合体。自分が凡才で一流になれないと理解したうえでそれでも鍛え上げ昇華された誰にもたどり着けない努力の剣だと、セイバー言っていた。

(なら俺にだって…………)

こいつの技術を盗めるだけ盗んで、今度こそアーチャーを超えてやる。
アイツベルンの城の時の
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