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Angel Beats! the after story
その手を伸ばせ
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ホ。ゆり!これから言うのは独り言だ!」
「何言ってるのよ!血を吐いてるじゃない!」
床に血が垂れて水たまりみたいになっている。
「いいから!お前は、良い奴だ。後から入った俺だけじゃない戦線のみんなが知っている!いつも俺たちを導いてくれた!変なオペレーションをさせられたけど…それでも俺たちはお前についてきた!なぜならお前はあの意味のわからない世界で唯一俺たちに目標をくれた!非日常の日常をくれたんだ!」
「だから血が……」
「お前は……死んだ世界戦線のリーダーだ!」
音無くんは刺されていることを気にしていなかった。ただ、私に何かを取り戻して欲しい、そう言っているようだった。
「だけど、今のお前は腑抜けすぎだ!こんな状況の一個や二個打破できないなんて、リーダーが聞いて呆れる!記憶を戻すのが怖いのは分かる。でも、辛い記憶と向き合うことで強くなれるって教えただろ!」
記憶を戻すのが怖い…そうかもしれない。自分でも分かってる。後は自分が……
「ゆり!手を伸ばせ!手を伸ばせばその手を俺たちが掴む!お前がしてくれたように引き上げてやる!だから……手を伸ばせ!」
先に言われちゃったわ。そうね今、私の頭に流れこんでくる数々の記憶。辛い記憶、楽しい記憶…そんな記憶があるから生きていると実感できる。
私は本当の意味で生きたい!だから……私は手をめいいっぱい伸ばす!みんなが引き上げられるように……
☆
これだけ言ってもダメなら、もう諦めるしかないのか……でも、これだけは言っておきたい!
「そんなんじゃ!日向が戦線のリーダーになっちまうぞ!!」
言いたいことはすべて言えた。後はゆりを信じるだけだ……
「ふっざっけんじゃないわよぉぉーーーーー!!あんた正気、日向くんがリーダー?バッカじゃないの!TKがリーダーになるぐらいありえないわ!!戦線のリーダーはあたし以外考えられないの!わかる?」
さっきまでのゆりが嘘みたいに微妙に別人に変わり、立ち上がり言い放った。それでこそウチらのリーダーだ。
そして、日向……お前の評価は底辺だぞ。
「でもまぁ感謝はするわ。好き勝手言ったことはチャラにしてあげる。そして、そこの包丁野郎!子供たちを怖がらせた挙句、ウチのメンバーを傷つけてくれたわね。その罪!重いわよ!」
包丁を持った不審者を見てもまったく動じない。ほんと、お前はすごいリーダーだよ。
それと、俺今、刺されっぱなしを無視するとか違う意味ですごいリーダーだよ。
「音無くん、迷惑かけたわね。ご苦労様」
「さっきから、ゴチャゴチャうるせぇ〜んだよ!!お前から死ねや!」
不審者は俺の腹に刺さった包丁を抜く。その瞬間、激痛が走る。血が溢れでて止まらないでも、今は耐える。壁に寄りかかりながら、
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