stay night
10Ein K?nig und ein Subjekt
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闢の星《エヌマ・エリシュ》が放たれる。
それに夕璃は突撃していった。
「夢幻に帰せ!」
触れただけで天地乖離す開闢の星を消滅させると、ギルガメッシュに近づいていく。
燃え盛る業火とギルガメッシュがそれを迎え討つ。
「天地乖離す開闢の星!」
「夢幻六式、神鳴!」
双方の全力が激突し、冬木市に火柱が現れた。
一方、綺礼の戦いは既に決着が着きかけていた。
「はぁ、はぁ。うぐっ」
綺礼が大量に吐血し、ランサーも左腕を失っていた。
「マスターよ。どうする?」
既に固有結界は消滅しているが、二人の敗北は目に見えていた。
「やめろ綺礼! お前の負けはもうわかってるだろ!」
士郎の言葉に、綺礼は耳を貸さない。
「令呪を持って命ずる。ランサーよ、その腕を治療しろ」
「はいよ」
ランサーの傷がルーンによって癒えていく。更に令呪のブーストがあるため完治した。
「重ねて令呪を持って命ずる。凛の言うことを聞き、聖杯浄化に協力しろ」
「おいマスター。お前……」
ランサーは綺礼が次に命ずることがわかり、しっかりと綺礼を見た。
「令呪を持って命ずる。ランサー、私を貫け」
槍が綺礼の頭を貫いた。
ランサーは既に命令が来ていたにも関わらず、抗った。
最後にそこまでの関係を築けたということでいいのだろう。
だからこそ命令を言った瞬間に殺したのだ。
これ以上綺礼に凛達が何か言わないように。
「おい坊主。さっさと聖杯の場所に案内しろ」
「だけど夕璃が」
「あの坊主の方も、決着がついてるだろうよ」
そう言うと、夕璃が現れた。
その左手には鍵を持ち。
「ただいま、皆」
「それは?」
凛が聞くと、寂しそうな顔で夕璃は鍵を見た。
「ギルガメッシュがさ、聖杯浄化に使えって渡してくれたんだ」
王の財宝。ギルガメッシュの至高の宝具であり、貸すことなど考えられない程のもの。
「……行こう。今日で全てを終わらせるんだ」
真っ暗な闇の中を、夕璃は進み始めた。
ギルガメッシュは酒瓶を持ち、エアを置いて橋の上に座っていた。
「覚えているか征服王。ここで我は貴様と飲み明かしたのだ」
酒を一気に飲み干すと、川の向こうに見える夕璃達を見る。
「奴を臣下としているが、奴は王の器だ」
聖杯の泥に飲まれ、悪へと変貌したギルガメッシュを変えたのは確実に夕璃だ。
世界を変える力を持った、究極の王。
それになりうる存在が、夕璃だ。
「征服王よ。今宵は、我の宴に招待しよう」
その背後に現れたのは黒い影。
「復讐者よ。その力を我に見せてみろ!」
エアを手に取ると、ギルガメッシュはアヴェンジャーに向かっていった。
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