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Fate/DreamFantom
stay night
09?ffnung
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 横薙ぎの一撃でバーサーカーの腹を二つに切る。
 これによって腰を使用不可能となった。
「どうなってるの……!?」
「夢幻二式」
 縦に挙げる一撃で十字に切り裂くと、バーサーカーは苦痛に叫んだ。
 だがここで終わらせる夕璃ではない。
「夢幻三――」
 バーサーカーの一撃が夕璃の腹に直撃し、吹き飛んだ。
「ぐぉぉぉぁぁぁぁ!」
 バーサーカーが叫びと共に夕璃に向かっていく。
「ダメ!」
 ストライカーがその槍でバーサーカーの行く手を遮る。
 だがそれも時間稼ぎにしかならない。
「夢幻三式!」
 夕璃は立ち上がると、バーサーカーを串刺しにした。
 それでもバーサーカーは立ち上がり、ストライカーを投げ飛ばしてから夕璃に向かっていった。
「夢幻四式、神威」
 次の瞬間、バーサーカーは白い光に包まれ十字架型に縛り付けられた。
「ここが今の限界。夢幻五式、神楽!」
 幾銭もの消滅の一撃をバーサーカーに充てる。
 その威力はほぼない。ただ当たった場所から消えていく。
「ごめん」
 最後の一撃と同時に、バーサーカーは消えていく。
「謝るな少年。貴様は当然のことをしたまでだ」
「必ず貴方を蘇らせる。それが俺の願いだから」
 消えたバーサーカーを見届けると、アリストテレスを消滅させた。
「イリヤスフィール・フォン・アインツベルン」
 夕璃が近づくと、イリヤは一歩後退った。
「嫌……」
「別に殺す気はないよ。ただ聖杯について教えてほしいんだ。毎回聖杯を提供しているのはアインツベルンだよね。でも今回聖杯は汚染されてるんだ。だからそれを解除しなきゃならない。協力してくれるかい?」
 イリヤはその言葉に頷いた。
 そして逃げようとしていた士郎と凛達が夕璃の前に現れた。
「これだけいれば大丈夫かな。皆に言うことがある。これから俺達は、聖杯を浄化するために一時的な結託をしたいんだ。俺が前に断ったことは、今謝ります。でもこれをどうにかしないと、世界が滅んじゃう」
「わかってるわよ。だから私からも頼むわ。それで、どうやって浄化するつもりなの?」
 夕璃は黙り込んだ。
 これは危険な賭けであり、夕璃もただでは済まないからだ。
「聖杯を起動させて、俺が全部夢に返す」
「それって……」
「うん。反動でおそらく俺は起きなくなる」
 衝撃の告白に、全員が黙り込んでいた。
「でも気にしないで欲しいんだ。俺は皆を守りたいんだ。俺が死ぬだけで全世界の人が助かるんだよ? だったら絶対にやったほうがいいさ」
「だけどそんなの!?」
「わかって。俺は命を懸けてでもこれを成し遂げたいんだ。それがあの時生き残ることができた、俺が死んだ皆にできる唯一のことだから」
 夕璃が求めているのは正義でも、友人でも、恋人でもない。ただの罰だ
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