stay night
08Schlaf
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けたほうがいいわよ? 10年前両親が死んだ車に乗っていたのに傷一つついていないくらい可笑しな子だから」
それだけ言うと木在は去って行った。
ランサーは渡された一万円札を見ると、木在を殺す様な視線で追った。
「あのババァ。これが夕璃の状況だと?」
しかも10年間。今の夕璃の年齢から考えればあり得ないような年齢から、夕璃は一人で生きてきたことになる。
だとしたら彼はどう思っているのだろうか。
この世界を憎んでいるのではないだろうか?
ストライカーはてくてくと効果音が出ている様な速さで歩いていた。
通り過ぎる人が皆ストライカーを見るのは二通りの人物がこの世にいるからだ。
何故こんな子供が学校があるこの時間にいるのか。
何故こんな可愛い子が歩いているのか。
後者の人物は危険だ。
ストライカーを襲う可能性がある。
「ねぇ」
そしてそういう人物が現れるのが御法度だ。
「遊びに行かない?」
ストライカーが振り向くと、そこには5人組の男がいた。
不良と呼ばれる学生の集団だが、ストライカーにとってはマスター以外の人間で交友がない人間の一択である。
つまり眼中にない。
再びてくてくと歩き出す。
すると不良達がついてくる。
「無視すんなよ」
一人がストライカーの肩に触れた瞬間、ストライカーは男の腹に蹴りを入れ壁にめり込ませた。
唖然とする不良を置いて、ストライカーはてくてくと歩き出す。
不良達は追いかけてつぶそうとするが、その度にストライカーに薙ぎ払われる。
そして学校についたときには誰もいなかった。
校門から入ると、一人の教師が近づいてくる。
「君、ここは学校に来ている人が来るところだ」
大人だがやはりストライカーにとってはマスター以外の人間で交友がない人間の一択。しかし学校に入ったということで、マスターのことを伝えられるかもしれないと考えた。
「夕璃のこと」
「夕璃? 知らないな」
そうならば興味がない。
ストライカーはどんどん歩く。
教師が静止するのも聞かずに歩く。
そして玄関から入り、窓口の人を見る。
「夕璃のこと」
「夕璃? あぁ仞凪夕璃君ね。確か休んでるけど……」
「夕璃、風邪で暫く来れない」
「伝えに来てくれたの? ありがとう。お礼にこれを上げるね」
小学生並みの身長からストライカーは飴をもらい、袋から出して口に入れると歩き出す。
先程止めた教師が怒っているが、ストライカーの身体能力は伊達じゃない。
「邪魔」
足を掴んで投げ飛ばすと車にめり込んで教師は気を失った。
この車はその教師の車だったため、事無き事を得た。
だがストライカーは突き進む。
そんなことは関係ないと突き進む。
帰り道は誰からも声を
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