stay night
07Der Verb?ndete der Gerechtigkeit
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その言葉に対してアーチャーは難しそうな顔をした。
「さて……な」
一方夕璃は焦っていた。
固有結界を発動したのはいいが、士郎の力は一発が強力だ。
今も腹にかなりの痛みがあるはずなのに、平気で約束された勝利の剣を振っている。
「出し惜しみはダメ……か」
夕璃が手を伸ばすと、そこから2mはありそうな大剣が現れた。
「魂閃の大剣」
その禍々しい姿に、士郎は構えた。
「これは俺が聖杯の泥から生まれた人格と作った俺の魂を夢幻で作り出し、概念に剣を埋め込んだ物。正義の味方ならどう攻略する?」
走り出した夕璃の太刀筋を見切った士郎が約束された勝利の剣を振るうが、魂閃の大剣と相討ちとなり吹き飛ばされた。
「士郎さんはわかってないなぁ」
吹き飛ばされた士郎は夕璃を睨みつける。
「これは俺の魂そのものなんです」
つまりこれを壊せば自分は死んでしまうと、そう言った夕璃は魂閃の大剣を構えて士郎に向けて走り出した。
「くっ!」
約束された勝利の剣と再び激突し、魂閃の大剣の一部が欠けた。
「がはっ」
吐血する夕璃を見て、士郎は力を緩めてしまう。
その間に魂閃の大剣で押し込み、約束された勝利の剣を叩き折った。
「相手が捨て身の特攻をしてきたら手を抜くんですか? 随分といい加減な正義の味方ですね。絶対に助けられません」
しかし士郎は諦めていなかった。
「うぉぉぉおおおおお!」
殴りかかってくる士郎に対し、夕璃は魂閃の大剣を消すと士郎を殴り飛ばした。
「俺は、正義の味方になるんだ!」
「正義の味方に救われた人しか、なろうと思えませんよ!」
切られて身体能力が下がっている士郎の傷口に、夕璃は蹴りを入れた。
「あ、が」
叫びすら出せずに士郎は転がる。
「俺だって助けてもらいたかった。これが俺の本心です。嫉妬と言われても仕方ないですよね。でも正義の味方は知っている。士郎さんはなれない!」
夕璃は大量の血の槍を作り出した。
「人を助けたいんじゃなくて、士郎さんは助けている自分が見たいだけなんだ! それは正義の味方なんかじゃない。ただのエゴイストだ!」
槍を二本持って、士郎に向ける。
「俺は、正義の味方に」
「なりたくてなるものじゃない。周りに認められてなるものだ。最後に言うよ。その夢は叶わない」
士郎は立ち上がると、視線を夕璃に向ける。
しかし夕璃は引かない。
「投影!」
「一瞬でケリをつける」
夫婦剣が届くよりも先に、夕璃の一閃が士郎の心臓を貫いた。
「あ」
「死んでもわからないんでしょ? 士郎さんは」
もたれかかってくる士郎に対し、夕璃は避けた。
そして士郎は地面に倒れ、投影されていた夫婦剣は消え去った。
「士郎!? 夕璃!」
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