stay night
05Heldenk?nig
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固有結界を失ったという言葉で、凛は察した。
「それで夢にしてあった傷が再び現れたから、貴方の宝具か何かで回復させたけど起きないから連れてきたと」
「生憎、助けられたままは主義ではなくてな」
お道化る様に言うアーチャーだが、その言葉に対して凛は何も言わなかった。
サーヴァントを助けてもらっておいて、文句を言うようなこともないからだ。
「で本題に入ろう。夕璃が何故目を覚まさないかだ」
「激痛で意識を失ったという考えは?」
凛の言葉を考えるが、アーチャーはそれはないと判断した。
「夕璃は今までどんな傷にも耐えてきたのだ。この程度の痛みで気絶するほど愚かじゃない」
「じゃあ、固有結界を再構築しているという考えは?」
それが妥当だと考えられた。
しかしそうすると疑問が生まれる。
「いつ、目覚めるか」
「彼の固有結界が生まれつきとかだったら早いかも。でも、それでも一年かもっと……」
その間に聖杯戦争は終結する。
恐らくストライカーも消滅し、夕璃は困惑することになるだろう。
「どうするんだ?」
「まずは様子を見るしかあるまい。それに、キャスター如きでストライカーを制御できるとは、到底思えないがな……」
「離せ!」
鎖で繋がれたストライカーを見て、キャスターは冷や汗を流していた。
矛先を向けるなという命令に背き、柳桐寺に戻った瞬間槍を出してキャスターを攻撃したのだ。
「殺す!」
狂った様に暴れるストライカー。
「彼がそんなに大事だったのかしら」
キャスターはその様に考えるが、それにしてもストライカーの暴れようは酷かった。
「まぁ、関係ないけど」
キャスターにとってはかわいい少女を愛でることが大切なのだ。
少女の思いなどは関係なしに。
「あぁぁぁあああああ!」
暴れるストライカーに、近づくことすらできないからこそ使うしかなくなった。
「令呪を持って命ずる。ストライカー、私の奴隷になりなさい」
だがなお令呪に逆らってストライカーは暴れる。
初期化したため令呪は3画あるが、今は1画だ。
「どうして令呪が効かないのかしら?」
「オマエは許さない!」
ステータスが明らかにキャスターよりしたに劣化しているはずなのに、キャスターすら近づけない覇気をまとっているのだ。
これが怒りから来るものならば、キャスターは自身の選択を悔いている。
「あれを殺しただけで、ここまで令呪に逆らえるのね」
ギロリという効果音と共にストライカーの瞳がキャスターを捉えた。
「ひっ」
息を飲むキャスター。
「コロス」
ぞっとする怨念の様な声で紡がれた言葉に、キャスターは完全に自分の選択を間違えたと悟った。
彼女は制御できない。
「まぁいいわ。今度洗脳してあげる
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