03Entsch?digung
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「バーサーカーの一撃を防ぐなんて、強いね」
笑う少女を見て、夕璃は立ち上がり左手に血で槍を作り出した。
「ストライカー。倒せる?」
「よ、ゆー」
ストライカーは突撃すると、ジャンプをしてバーサーカーの背後を狙った。
「天駆ける神槍!」
投げられた一本の槍をバーサーカーは軽々と避けるが、地面に当たった『天駆ける神槍』はバーサーカーの方向へ槍先を変えて貫いた。
「必中の槍!?」
驚く少女に対し、ストライカーは既に動き出していた。
「黒炎司る死聖槍!」
もう一本の槍で攻撃するが、バーサーカーを貫くことはできなかった。
「なっ!?」
「バーサーカー!」
振り向いたバーサーカーがストライカーを掴み、地面に打ち付けた。
更に斧剣を振り回し、落ちたストライカーに打ち付け粉塵が舞う。
「ストライカー!?」
「あははは! お兄ちゃんの負けだね」
笑いながら言う少女に対し、夕璃は力を込めた。
「人を殺して、何が楽しいんだ!」
槍を構えて突撃すると、バーサーカーが振り向いて夕璃に斧剣を振った。
だが夕璃はその斧剣に乗ると、勢いに身を任せて少女を狙った。
「っ!?」
しかし槍は少女にあたることはなく、バーサーカーに右足を掴まれていた。
「しゃーねーか」
雰囲気が変わった夕璃に、少女とバーサーカーはぞっとした。
「そら!」
槍で自分の右足を切り裂いた夕璃は地面に両足で着地すると、少女を睨みつけた。
「令呪を持って命ずる。ストライカー、自身の傷を回復せよ」
途端に倒れていたストライカーの傷が癒え、立ち上がった。
「だ、れ?」
「俺は黒夕璃って言えばいいのか? ともかく俺は夕璃だ」
黒夕璃はそれからバーサーカーを見た。
「おーおー。こいつはヘラクレスか? だとしたらつえーよなぁ」
にやりと笑った黒夕璃は、一瞬にしてバーサーカーの目の前まで移動していた。
「はっはー!」
殴ると同時にバーサーカーの巨体が吹き飛び、道路を抉った。
「さて、一発借りを返したし戻るか」
雰囲気が変わると、夕璃は倒れこんだ。
「……今日はもういいわ。行こう、バーサーカー」
バーサーカーと共に去って行く少女を見ながら、ストライカーは夕璃を背負った。
「ごめん」
「気に、しない」
ストライカーと共に家に戻ると、何故か体の怪我は修復されていた。
(どういう、こと?)
黒夕璃といい、夕璃は異常すぎる。
(体の怪我の修復。宝具の具現化。人の領域じゃない)
サーヴァントの様だが、夕璃からそんな反応は全くない。
「固有結界?」
そうすれば大体の辻褄が合う。
だがそれには可笑しいものがあった。
「効果が、一つじゃな
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