stay night
01Anfang
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一人なのだよ。左手の甲に令呪があるだろう?」
「これが令呪!?」
驚く夕璃はまじまじと自分の左手の甲を見つめる。
「正直、信じられないです」
「ならばその身をもって信じるといい」
出されたのは魔法陣。そこに一滴の血を垂らし、サーヴァントを召喚する。
「さぁそこに書いてある詠唱を唱えたまえ」
「素に銀と鉄。礎に医師と契約の大公。降り立つ風には壁を四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ。
閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。繰り返すつどに五度。ただ満たされる刻を破却する。
――告げる。汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ。
誓いを此処に。我は常世総ての善と成る者、我は常世総ての悪を敷く者。
汝三大の言霊っを纏う七天、抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ――!」
詠唱終了と共に風が辺りを吹き飛ばし、両手で顔を防ぐ。
そして夕璃が顔を離した時、そこには少女がいた。
青いツインテールの髪に、半眼に開かれた緋色の瞳。
あの悪夢の中で必死に求めていた少女の顔。
見ることのできなかった夢の少女。
「召喚に応じました。クラスは……ストライカー」
それを見た綺礼は顔を顰める。
おかしい。
「既にサーヴァントは7体揃っているというのに……」
「私、イレギュラー?」
首を傾げるストライカーを見て、夕璃が口を開こうとしたところで身の危険を感じた。
「ストライカー!」
「む」
どこからか取り出した黒い槍で飛んできた何かを弾くと、ストライカーは飛んできた方向を見た。
「どこかに、いる」
右手で持っていた黒い槍と左手に白い槍を手にした。
「見つけ、た!」
強く踏み込むと同時に超高速で移動するストライカー。
そして何kmか先にいたアーチャーを見つけた。
「あれを防ぐとは中々の武人だな」
「今呼ばれたばっか。ゆっくりしたかった」
二本の槍を構えるストライカーは、刹那の内にアーチャーに飛び掛かった。
「くっ!」
さすがにステータスの差が激しく、中々攻撃することができない。
アーチャーの剣はストライカーの槍によって逸らされ、それによってできた隙にストライカーが槍を突き出してくる。
「中々やるな!」
だがアーチャーも負けてはいない。
二本の剣を上手く使い分けてその槍先をずらすことによって防ぐ。
「そっちも。でも、負けない」
ストライカーは身をかがめるとアーチャーの懐に入り込み、槍を振って少し傷をつけた。
「ちっ」
ジャンプして下がろうとしたアーチャーだが、ストライカーの敏捷はA+++。並のサーヴァントでは逃げ切れない。
「これで死ぬ」
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