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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第317話】
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へと移動した。
「さあ、舞台の幕開けよ!」
そんな声が聞こえるや、ブザーが鳴り響き、照らされていた照明が落ち、第四アリーナは漆黒の闇に包まれる。
まだ闇に慣れないまま、セット全体にかけられた幕が上がるのを感じると、再度アリーナのライトが点灯し、その眩しさに手を翳して灯りを少し遮った。
「昔々あるところに、シンデレラという少女がいました」
当たり障りの無い普通の出だしに、多少疑問を感じつつも暫く様子を伺う。
――と、一夏がセットの舞踏会エリアへと移動した為、俺もゆっくりとした足取りで向かう。
その間、シンデレラ役は誰だろうかという疑問が頭に過る――そういえば昔、未来はロミオとジュリエットでジュリエット役をやったかな?
ロミオ役は成樹で、俺は確か……配役は木だったかな?
――と、ここで俺の耳を疑うようなナレーションが続いた。
「否、それはもはや名前ではない。 ……幾多の舞踏会わ抜け、群がる敵兵を薙ぎ倒し、灰塵わ纏うことさえいとわぬ地上最強の兵士たち。 彼女らを呼ぶに相応しい称号……それが『灰被り姫(シンデレラ)』!」
目を白黒させ、俺は放送室を見上げる――俺が知ってるシンデレラとは違う気がするのだが――てか、何気に不安要素しかないんだが。
そんな俺の考えも他所に、ナレーションは続いていく。
「今宵もまた、血に飢えたシンデレラ達の夜が始まる……。 二人の王子様の冠に隠された隣国の軍事機密を狙い、舞踏会という名の死地に少女達が可憐に舞い踊る!」
「は、はぁっ!?」
思わず一夏も声をあげたのだろう――確かに、少なくとも俺の知るシンデレラではないと思った――と。
「もらったぁぁぁ!」
そんな叫びと共に、舞踏会エリアへと下り立つ少女――その身に纏うは白地に銀のあしらいがなされたシンデレラ・ドレスを身に纏った鈴音の姿だった。
「ふふんっ。 ヒルト、大人しくその王冠を渡しなさいよ。 ……わ、渡せば、少しは良いことあるわよ!」
まさかの俺狙いの鈴音――。
「お、おい……一応言うが、一夏も居るんだぞ?」
「ば、バカ! 俺に擦り付けるなよヒルト!」
指差すや、一夏は狙いが自分にいかないようにする――だが。
「残念だけど、一夏の王冠じゃ意味無いのよね! だからヒルト……大人しく渡せば、怪我しないわよ?」
そう言ってスカートを捲ると其処から中国の手裏剣っぽい物を構え始めた。
因みに、スパッツを穿いてたのがちらりと見えたのは内緒。
「な、なあ……それって本物?」
「ふふん、本物っぽく見えるだけよ。 ……そりゃあぁぁぁ!」
「…
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