第五十九話 ハロウィンの衣装その三
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「ティンカーベルとかピーターパンとか」
「ええ、いい筈よ」
景子の今の言葉には里香が答えた。
「妖精って日本で言うとお化けだからね」
「じゃあ妖精になってもいいのね」
「いいと思うわ」
「じゃあ実際にティンカーベルになったりも」
「あと真夏の夜の夢になってもね」
今度はシェークスピアだった、シェークスピアは悲劇だけでなく喜劇でも知られている。この他の喜劇作品としてはウィンザーの陽気な女房達やお気に召すままがある。
「いい筈よ」
「そうなのね」
「だから一口にハロウィンっていってもね」
妖怪や幽霊、そうした類はというのだ。
「多いわよ」
「魔女でもいいのよね」
彩夏はこれまたハロウィンの定番の存在を話に出した。
「そっちも」
「ええ、一番オーソドックスだし」
「そう言われると本当に多いわね」
「そもそもうちの学校って怪談話も多いし」
学園が広くしかも歴史が長いだけにそうした話にも事欠かないのだ。その話は幽霊だけとは限らないのがこの学園だ。
「花子さんも口裂け女もテケテケもいて」
「天狗に鬼、うわばみに一つ目小僧ってな」
美優も学校の中にいるというそうした存在の話をする。
「滅茶苦茶多いよな」
「日本の妖怪の有名どころはかなりいるわよね」
「河童もいてな」
「キジムナーも」
沖縄の妖怪までいるのだ、沖縄も日本だから当然だ。
「その他にもヨーロッパの妖怪もいるみたいだし」
「本当に色々いるからな」
「その中から選ぶ?」
「いや、選ぶにしても対象が多いからな」
美優も困った顔で言う。
「ちょっとな」
「困るわよね」
「何にする?いやマジで」
美優は困った顔で四人に問うた。
「本当にさ」
「ううん、そう言われても」
「ちょっとね」
景子も彩夏も困った顔で応えるばかりだった。
「妖怪、お化け、幽霊、妖精、魔女」
「それから何にするか」
「ちょっとね」
「選びかねるわね」
「候補が多過ぎるっていうのもな」
これはこれでだというのだ。
「困るな」
「私も。今回は」
里香も曇った顔で言うだけだった、今回は。
「どうしたらいいかしら」
「里香ちゃんも智恵出ないんだな」
「衣装物凄くあるわよね」
「うちの学校服も凄いからな」
それこそかつて週刊少年チャンピオンで連載していた某マカロニ何とか荘の主人公コンビの比ではない程にある。
「種類も数も」
「妖怪系もね」
「本気で実写の悪魔とか天使とか君とかゲゲゲのうんたらが出来る位だよな」
「それ位はあるわね」
「タキシードにシルクハットもあってな」
「メフィストとかね」
「メフィストなあ」
この悪魔からだ、 美優はこうも言った。
「確か少年探偵団にも出てたよな」
「怪人何十面相が変装
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