第三章
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言ってきたのであった。
「何でここに」
「その秋田の娘はどえらいですさかい岩手の娘にしとくべきやで」
だがサトはその声には答えずにこう言うのであった。
「宜しいでんな」
「宜しいでんなって御前」
驚いた顔のまままた女房に問うた。
「どないしてここに」
「とにかく岩手の娘にしなはれ」
しかしサトはそれに答えずにまた言うのであった。
「ええでんな。それで」
「あ、ああ」
何が何かわからないままそれに頷いた。女房の言うことはとにかく何でもまずは聞いて頷いてみる、彼はここでもそうしたのであった。
「御前が言うんやったら」
「それでしたら」
「あかった。ほな」
「あの」
ここでふと主から声がかかってきた。見れば怪訝な顔を菊五郎に向けていた。
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