第八章
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「そういうこと」
チャーリーはチャーリーで照れ臭そうに笑っていた。左手を頭の後ろにやっているその動作がその照れ臭さをさらに見せていた。
「だからね。悪いけれど、本当に」
「それはいいよ」
今度は純粋な笑顔になるコリンだった。
「運がいい時にはそれに従ってね」
「悪いね、そこまで言ってもらって」
「だからいいんだって」
何度も謝るチャーリーにまた苦笑いになってしまって言うコリンだった。
「これは神の思し召しなんだから」
「じゃあ。今はそれに従わせてもらうよ」
「そうするといいよ」
チャーリーが見つけたものは色だけではなかったようである。しかしそれについても運や神の思し召しということにしてしまう彼であった。以後彼はこの色を使って様々な名画を残すがそれについてもやはり神の思し召しや運と言うだけであった。こうしたところで実に無欲な彼であったのだった。
紫と赤 完
2008・12・5
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