―闇魔界と振り子―
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と、俺はリリィを巻き込まぬようにオルネッラの下へ数歩歩み寄った。……デュエルの準備はこれで完了する。
『デュエル!』
遊矢LP4000
オルネッラLP4000
旧型のデュエルディスクで普段と勝手が違うものの、問題なくデュエルディスクとしては機能し、俺の方が先攻だと表示された。勝手が違うと言えばデッキの方が深刻だが……まずはドローしてから考えるとしよう。
「俺の先攻! ドロ――ッ!?」
ドローしようとデッキに手を伸ばそうとしたところ、電撃のような物で弾かれてしまう。マルタンの姿をした怪物がやったような、外部からの妨害ではなく、デュエルディスク本体からの妨害だった。
「この地では……先攻にドローは出来ません。他にも……あなた達とは違うルールの筈です」
後ろのリリィから忠告が飛んでくる。……勝手にデュエルディスクを奪っておいて、このような結果とは情けない。
他にどのようなルールの変更があるかは分からないが、基本的には変わらないはずだ。先攻ドロー不可は、先攻を取れた身としてはかなり痛いが……いつまでもそんなことを言っている暇はない。
「俺はモンスターをセット! さらに永続魔法《タイムカプセル》を発動!」
モンスターが一体フィールドに隠されるとともに、俺の近くに《タイムカプセル》が埋まっていく。かのカイザー亮が良く使っていた魔法カードで、確かにキーカードのサーチが目的ではあるが……このカードを発動した最大の目的は、自らのデッキの中を確認すること。
デッキの中からキーカードを選ぶ際に、このデッキがどのようなデッキなのか分かるはずだからだ。……相手が相手なので、じっくり見てる暇はないだろうが。
「これでターンエンドだ」
許される時間の限りでデッキを確認した後に、キーカードをタイムカプセルに封印してターンを終了する。当然ながら【機械戦士】とは似ても似つかなかったが、今はこのデッキでやるしかない……!
「俺様のターン、ドロー!」
後は相手の腕前が、どの程度のものかに懸かっている。《闇魔界の戦士 ダークソード》と言えば、なかなかのステータスを持つ下級モンスターだが……
「俺は《ハウンド・ドラゴン》を召喚!」
攻撃表示で召喚される黒きドラゴン。レベル3の通常モンスターとしては最大の攻撃力を誇っており、流石と言うべきか、俺がセットしたモンスターの守備力より攻撃力が高い。
「バトル! ハウンド・ドラゴンでセットモンスターにアタックぅ!」
ハウンド・ドラゴンが接近してくるとともに、俺のフィールドに隠れていたセットモンスターが姿を現す。肌が雪のように白い魔法使いの少女だったが、あっけなくハウンド・ドラゴンに破壊されてしまう。
しかし、ハウンド・ド
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