―闇魔界と振り子―
[13/15]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
レイヤーなど関係ないかのように、俺とオルネッラ双方に光線を飛ばす。俺は《ガード・ブロック》によって一枚ドローしたため、500ダメージ。
だがオルネッラは《皆既日蝕の書》により四枚ドローしたため、500ダメージどころではすまない。2000ポイントのダメージがオルネッラを襲う……!
「これで……終わりだ!」
オルネッラのライフは残り1400ポイント。よって、このバーンダメージを受ければこのデュエルは決着がつく。それが分かっているのだろう、オルネッラは最後までドローするのを躊躇っていたが……ドローしないことは許されない。
……だが肝心の《グリード》による一撃は、オルネッラを庇うように現れた、半透明のモンスターによって防がれた。
「……残念だったなぁ! 《ハネワタ》の効果発動だよぉ!」
手札から捨てることで効果ダメージを無効にするチューナーモンスター、《ハネワタ》――今の四枚のドローで引いたらしく、俺の渾身の一撃は、たった一枚によって防がれてしまう。そして《ハネワタ》は《グリード》自体を無効にした訳ではなく、オルネッラへのダメージを無効化したに過ぎないので……俺へのダメージは無効化されない。
「くっ……」
遊矢LP2000→1500
《グリード》によるダメージは俺が受けたものの、まだ《グリード》は健在……ではなかった。俺のフィールドにあるはずの《グリード》のカードを、蛇を模した魔装戦士が破壊していたのである。
「《魔装戦士 ハイドロータス》のリバース効果だぁ! 相手の魔法・罠を破壊するぜぇ! ……リバースさせてくれてありがとうよぉ、ドローもなぁ!」
……キーカードたる《グリード》も破壊されてしまい、俺の反撃は《皆既日蝕の書》で四枚ドローさせるだけで終わる。その状況を見て、オルネッラが歓喜に打ち振るえるがごとく笑いだした。
「……エンドか?」
「あぁ、なんだって?」
けたたましく笑っていたオルネッラだったが、思った以上に冷静な俺を見て笑うのを止めるとともに、訝しげに俺の方を見ながら聞き返した。
「ターン終了か、って聞いてるんだ」
「チッ……ターンエンドだよ!」
今はまだオルネッラのエンドフェイズ時、ターン終了宣言をしないとデュエルが進行しない。やはり冷静な俺を見て疑問そうな表情を見せるものの、簡単な話だ。オルネッラの挑発のような笑い声は、もう俺には届かない。
「俺のターン、ドロー! ……その良く喋る口……黙らせてやるよ!」
何故なら、このターンでデュエル終わらせるから。オルネッラの口を黙らせてやるからだ……!
「モンスターを反転召喚! 《センジュ・ゴッド》!」
千住観音像を模した金色の仏像が姿を現し、その効果を発動する。召喚
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ