第一章 ジュエルシードを巡って 〜海鳴 P・T事件〜
第五話 自分とは何か
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らこの身を賭けてやる。
俺はジュエルシードから流れる圧倒的な魔力を身体で受け止めた。
あいつらを庇うようにして。そうすればどうなるかは自明の理だった。
「・・・・・・」
なにも感じない。声が聞こえる気もするが分からない。ただ感じたことは
(これが死ぬってことなのかな?)
恐怖もない。あるのはなんでか納得だけだった。
「なんでこうも早くこんなところに来るんだこの馬鹿弟子が」
懐かしいような声がした。
これが死の前の幻聴かー
「勝手に自己完結するなぁぁぁぁ!」
はっ?
俺は今までと閉じていた目を開く。
するとそこには、師匠がいた。
「あれ?なんで俺、あんたのこと覚えてるんだ?」
「その理由もすぐに思い出すさ」
俺の中に流れ込んでくる様々な記憶。
俺がどういう人なのか。
何をしたか
時には大罪を犯し
時には誰かを助けた。
俺の原初の願いは何か。
そして、
「先生、生きてたのか。それにここは?」
俺の目の前には二度と会えないと覚悟していた人がいた」
先生は苦笑しながら頭をかき
「いや、私は死んでるよ。ここは生と死の狭間。別の言い方もあるだろうがな一番しっくりくるのはそれかな。お前が死にかけたからここに来たのさ。それで、思い出したか?」
俺は頷いた
「ああ、俺は"航海者"にして幻想、未来そして運命の魔術師だ」
そう言うと同時に俺は一本の刀を呼び出した。
漆黒に染まっている刀
「ごめんな、忘れててよ」
俺の半身とも言える刀。歴代の運命の魔術師が受け継いできた物
銘を運命刀
「そうか。さて、何時ぞやの問いかけの続きをしようか」
そういい、先生は俺を見つめた
「お前は何を望む」
「誰かを守れる力を」
「して、その対象は見つかったか?」
「ああ、まだ俺を救ってくれた人を、仲間と思ってくれた人を」
なのはのあり方には救われた。だから
「そうか。ただこれは忘れないでくれ」
先生は俺を見つめたまま言う
「私はたとえこの身を殺したお前を憎みはしない。それは運命の魔術師が通らなければならない道だからだ。だから必要以上に自分を苦しめるな」
先代 運命の魔女 神崎 凪 それが先生の名前。そして運命を継ぐには先代を殺すしかない
「誰にだって幸せになる権利はある。今はまだ向き合えなくてもいい。でも、いつかは赦せるようになれ」
「それを伝えるために?」
感覚が揺らいで行く。恐らく戻ろうとし
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