第5章 契約
第85話 聖戦対策
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が。
非舗装の大地を走る場合は、戦車と言うのはかなり燃費が悪くなったと思うから……。
普通に考えるとアッと言う間にガス欠ですよ。
俺の記憶が確かならば、第二次大戦中の戦車は列車で前線まで運ばれて居たと思うのですが。タイガー戦車をそのまま貨車に詰め込むと、その巨大さ故にトンネルを通る事が出来ずに……とか言う話も何処かの本で読んだ事が有りますし。
まぁ、すべてがそうだとは限りませんけどね。
「少なくともアタシが知る範囲内では、こんな兵器は存在していないよ」
イザベラの答えはにべもない。同じように、俺の視線を受けたタバサも首を横に振る。
成るほどね。この羊皮紙に描かれた戦車らしき物体は、本当に地球世界か、もしくは地球世界に近い平行世界の産物である可能性が高いですか。
それに、もし、ガリア両用艦隊の反乱の裏側に居た存在が、ゲルマニアやロマリアの後ろに着いて居たのなら、これぐらいの事は為す可能性も高いでしょうし。
何故ならば、ガリア両用艦隊が空中戦艦として機能して居たのは精霊力に因るもの。
しかし、それ故に、こちらが周囲の精霊をすべて掌握して仕舞ってからは浮力を失い、強制的に大地に軟着陸させられて仕舞いました。
まして、それ以降、俺とタバサが行って居たのは、このガリアの地脈をすべて統べる事。
当然、その際に主要な都市の土地神たちの助力を得られるように約束を交わして来て有ります。
ガリア王国王太子ルイと、その将来の后シャルロットの名前で……。
これは、ゲルマニアだろうが、ロマリアだろうが、他国の人間が悪意を持ってガリアの人間を害しようとした時、精霊たちはその人間に対して一切の助力を行わなく成ると言う事を意味して居ます。
精霊が一切助力を行わない。つまり、自らの魔力のみで発動するコモン魔法なら未だしも、強力な系統魔法の類は一切発動しなくなると言う事。他人の工房内で魔法使い同士が戦うような物ですから、侵入者がこの戦いに勝利するのはかなり難しく成るはず。
科学の発達していないハルケギニア世界でならば、この状態でもガリアを護る事が出来ると思って居たのですが……。
但し、相手が科学に立脚した兵器を投入して来たら、今回の聖戦と言う名のガリア侵攻戦は、少し厄介な事に成りますね。
だとすると、
「ティターニア。地霊たちに頼み込んで、この戦車と言われる兵器がガリアとの国境を侵すような事に成った場合、無力化して貰えるか?
出来るだけ、死人が出ない形で」
普段ならば左側に陣取るべき少女は少し離れた書架の前に用意した自分専用の椅子の上。代わりに、俺の左側に座る長い黒髪を持つ少女に対してそう依頼を行う俺。
それに、流石に戦車の大砲から榴弾などを放たれた場合、ガリアの兵の被害
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