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蒼き夢の果てに
第5章 契約
第85話 聖戦対策
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いませんけどね。
 そんな事を俺、もしくはタバサが為せば、ふたり揃って徳を失う事と成って仕舞います。
 更に、ブリミル教の聖堂内では、こちらの魔法はかなり制限されて仕舞いますから、危険度は跳ね上がって仕舞います。

 湖の乙女やタバサに釘を刺されている以上、流石にそんなウカツな行動を行える訳がないでしょう。

 まして、教皇一人の意志でロマリアと言う国が動いて居るとは到底思えません。今回の聖戦を開始する詔にしても、ゲルマニアと歩調を合わせるかのような気配に関しても、すべて枢機卿団の承認は必要とされる内容のはず。
 ここで例え頭を潰したトコロで、別の(教皇)が据えられ、同じ方向に向かって進み続けるだけ、でしょうから。

「それよりも……」

 何か言う事を聞かない弟のような感じに成って仕舞った俺に、三人目の姉。設定上は実の姉設定の少女がその辺りに有る紙の山から一枚の羊皮紙を取り出して来る。これはかなり真剣な表情及び雰囲気。
 この様子から察すると、またかなりの厄介事が発生したようなのですが。

 イザベラの表情と雰囲気に圧されて、その指し示された羊皮紙をやや寄り目にしながら、マジマジと見つめる俺。その紙に描かれていたモノとは……。

「戦車?」

 かなり長い砲身。迷彩塗装を施されているような模様。側面からキャタピラが覗いているトコロから、これは俺が暮らして居た地球世界の陸軍が使用する戦車だと思うのですが。
 但し、俺の乏しい知識では、それが戦車で有る事は理解出来るのですが、第二次大戦中の戦車なのか、それとも冷戦中の61式戦車や74式戦車。それ以後の90式戦車と同じ世代の戦車かどうかは判らないのですが。
 いや、少なくとも74式戦車や90式戦車ではない事は確かですか。その二種類の戦車は地脈の龍事件の際に対八岐大蛇戦闘に投入されていたので、その際に一度目にした事が有り、その形とは明らかに違いますから。

「この場違いな工芸品と呼ばれる兵器五十程が、ウィンドポナからガリアとの国境に向けて移動中と言う報告を受けて居る」

 戦車が国境に向かって移動中。
 確かに、零戦が有ったのですから戦車が有っても不思議ではないと思いますが。
 ……と言うか、

「これは魔法を使用して動いて居る代物ではないのですか?」

 かなり呆れながらも、そう問い掛ける俺。
 確かに戦車なのですから、燃料と大地さえ有れば何処まででも移動出来るとは思いますが、ウィンドポナの位置はゲルマニアの中心辺り……かなり内陸部に存在して居たと記憶して居ますから……。其処からガリアとの国境って、どれぐらい有ると思って居るんです?

 固定化や強化が有るから部品の損耗は最小限に抑えられるとは思いますが、燃料に関しては洒落に成らないと思うのです
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