第5章 契約
第85話 聖戦対策
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まして、トリステインに零戦が有って、ゲルマニアに戦車が有るのなら、その他の地球産の兵器が有る可能性も考慮すべき。
特に核兵器はマズイでしょう。あんな物を使われたら、どれだけの人的被害と、その後、何年に渡って不毛の地を作り出すか判った物じゃ有りません。
流石に放射能に因る汚染が、魔法に因り除去可能かどうかは試した事は有りませんから。
「ダンダリオン。その機甲師団やその他の軍隊の動きを正確に掴む事は可能か?」
そして、次いで予測の次に必要な正確な情報を得る為の依頼を行う俺。
リアルタイムでその軍隊の位置情報を掴む事が可能なら、その戦に負ける事は有りませんから。
もっとも、戦車以外にどのような兵器が投入されるかによって、今回の戦争はつい先ほどまでの俺の予想を超える内容と成る可能性も高く成って来たのですが。
しかし……。
「不可能ではないのですが、私の能力は個人の監視で有って、軍隊規模の大きな動きを監視するのなら、それに相応しい魔将を召喚した方が確実なのです」
普段のくそ生意気な少女の口調からするとやや抑えた雰囲気でそう答える黒き智慧の女神ダンダリオン。
確かに、ダンダリオンの鏡に映すには多少の情報は必要ですし、まして、大規模な軍隊の動きの監視には向いて居ませんか。
だとすると、
「ソロモン七十二魔将内で言うのならデカラビア、オリアス。十二神将で言うなら天一神や天后などが必要か」
それに、ここに挙げた以外にも、職能として情報収集や航海の安全などと言う伝承を持って居る神ならば、大抵が有して居る能力と考えても問題はないでしょう。
「肯定。デカラビアやオリアスなら、シノブが召喚をして、其処のイザベラの式神として契約させたら良いのです」
かなり簡単な事のようにそう答えてくれるダンダリオン。しかし、地獄の侯爵を顎でこき使うガリアの姫と言うのも、かなりシュールな光景だとは思いますが……。
俺は、そう考えながら、設定上の自らの姉を見つめる。
このヤケにおデコの広いガリアの姫さんに、ソロモンの魔将などと言う強力な能力を秘めた存在を与えて良いのか、……を見極める為に。
確かに、今までの彼女の行いは陰に傾いた行動と言う訳では有りませんでした。
精神的にも安定して居り、コンプレックスの塊と言う訳でもなければ、別に尊大な態度を取る人間でもない。
本心を中々明かさないのは、貴族や為政者として別に問題有る訳でもない。
ただ、今まで彼女個人の有して居る能力はごく一般的な少女の能力だけで有り、彼女が行使していたのは、彼女の地位に与えられた能力。
これから、俺が彼女に与えるのは、彼女自身の能力と成る危険な能力。
おそらく、系統魔法では最強クラスの術者が現われても、ソロモ
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