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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第314話】
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 そう言ってつまようじでたこ焼きを刺してパクパクと食べる母さん――。


「……てか母さん食べてるの見たら腹減るな。 すみませーん、たこ焼き十六個入り一つと……美冬は?」

「あ、私は十二個入りで」

「はいはーい。 今から焼くから待っててね〜」


 そう言ってたこ焼きを焼く準備を始める女子生徒。

 手付きが慣れてるのか、結構様になっていた。


「うふふ。 じゃあ出来上がるまでお母さんのたこ焼き、一つずつあげるわぁ〜」

「え!? いいの!? えへへ、お母さん大好きっ♪」

「あらあらぁ? うふふ、はい美冬ちゃん。 あーん♪」

「あーん……パクッ」


 端から見ると、本当に仲の良い姉妹に見えるが、れっきとした親子だ。

 ……本当に、母さんが若く見えすぎるのが気になる。


「うふふ。 はいヒルト、あーん♪」

「いやいやいや、食べれるからいいって!」


 口元にたこ焼きを運んでくる母さん。

 流石に恥ずかしく、断ると母さんはしょんぼりとした表情になる。


「……だあぁっ、わかったから母さんそんな顔するなよ! どうも苦手だよ、その顔……」

「うふふ♪ お母さんの勝ちねぇ♪ じゃあ、口を開けてねぇ〜」

「……いいなぁ、お母さん……」


 隣の美冬からそんな声が聞こえる――とりあえず、口を開くと再度たこ焼きを口元へと運ばれ、そのまま一口で口に入れた。


「モグモグ……。 ん、美味いな」

「うふふ♪ なら良かったわぁ♪」


 満足そうに微笑むと、再度母さんはまたたこ焼きを食べ始めた。


「はい、十二個入りおまちどおさま!」

「あ、私の分だ♪ ありがとう♪」


 代金を支払い、早速出来立てのたこ焼きを美冬が食べると――。


「んんッ♪ えへへ……やっぱりたこ焼きのたこは大きくないとね♪」


 母さんと同じく満足そうに一つ目のたこ焼きを食べ終え、二つ目につまようじを刺すと俺を見ながら――。


「お兄ちゃん、美冬も食べさせてあげるよ♪」

「ぅおいッ! お前もかよ……」

「いいじゃんいいじゃん! それとも、お母さんだけなの?」


 ぷくぅっと頬を膨らませる美冬――母さんはその様子を見て口元を手で覆いながら笑みを溢していた。


「……わかったからそんな顔するなよ。 ……正直、食べるのも食べさせるのも恥ずかしいんだからな……」

「えへへ。 家族だからいいじゃん♪ はい、口開けて、お兄ちゃん♪」


 突き刺したたこ焼きを口元へと運ぶ美冬。

 焼きたてのたこ焼きの上で軽く鰹節が舞っていて、美味しそうな香りが鼻孔を擽る。


「……あむ
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