第十話
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ーシア、それとゼノヴィアが起きていないにゃ……イッセーちん、三人を起こしてきて欲しいにゃ。料理は暖かい時にじゃないと料理に失礼にゃからね」
「わかった」
俺はアーシアとゼノヴィアの寝ている部屋に向かいドアをノックする。
「アーシア、ゼノヴィア〜朝飯だぞ〜」
『は〜い、わかりました〜今からちょっと着替えて降りますので〜ほら、ゼノヴィアさん!起きてください!』
『ちょっと待ってくれ……まだ眠い……』
ゼノヴィア……どんだけ眠いんだよ……。
アーシアにゼノヴィアを任せて俺は自分の部屋に向かう。
俺の部屋に入るとヴァーリはまだ俺の寝ていたベッドで布団に包まっていた。
「ヴァーリ、朝飯だぞ」
「う…うぅん……イッセー君……?」
「ああ、朝ご飯だ……起きろ」
「起きる……」
そう言って起き上がるヴァーリ。ちなみにヴァーリが着ているのはなぜか俺のシャツだ。
なぜかこれだけは譲らなかったんだよな……何でだろ?
「ほら、行くぞ」
「うん……」
目をゴシゴシと擦りながら俺の手に引かれるその姿はさながら眠い子供を起こして連れていく父親みたいな図……あれ?俺、何だか考え方が古い?
『相棒……お前、そんな事を考えるようになったのか……』
待てコラ!変な勘ぐりしてんじゃねぇ!
『いいさ、俺はその辺も理解はある方だからな』
この野郎……!
と、こんな事を考えていてはいけないので考えを振り払ってヴァーリを連れていき、席に座らせる。
アーシアとゼノヴィアも席に座っている。
そして俺も席に座る。
「今日の朝食は鮭の塩焼きにたくあん。そして目玉焼きにご飯と味噌汁にゃん」
献立を紹介して自身も席に座る。
「おほっ!黒歌の味噌汁か!こいつは楽しみだぜ!」
美候はもう食べたくて仕方ないようだ。
「それじゃ……」
俺は皆を見渡してから手を合わせる。
皆も俺に倣って手を合わせる。
「いただきます」
「「「「「「「いただきます」」」」」」」
兵藤家は今日も平穏だ。
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