第十話
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じて感じ取った筈です」
そう、俺が初めて禁手を使用したのはアーシアを助けた時なのである。
あの時はドライグがうるさかったな……いきなりなんでキスをするんだ!とかさ。
「ヴァーリ、お前には心があるだろ?それに守りたいって思う奴らがいるはずだ……」
俺がそう言うと、ヴァーリの後ろの方から物音が聞こえてくる。
そこには三国志風の鎧を身に纏っている青年のような見た目で、軽い口調の男と黒い和服を着てダイナマイトボディーを持つ女性。
「美候……それに黒歌……」
「ヴァーリ。言っとくがな、俺たちはお前が白龍皇だからお前についてきてんじゃない。お前がお前だからついてきたんだぜ?」
「そうにゃ。ヴァーリは自分に誇りを持つべきにゃ」
そしてその後ろの方からも何人かがやってくる。
「ヴァーリ、私たちは貴女についていく為に貴女の所についているんですよ?」
「そうですよ、ヴァーリさん!」
紳士的な風体でスーツにメガネの格好をした男と魔法使いの格好をした金髪の美少女がそう言う。
「アーサー……それにルフェイまで……」
「なんだ、やっぱりお前にだって仲間がいるじゃないか。仲間ってのは守るためにある存在なんだからな」
俺はヴァーリの近くまで向かってヴァーリを抱きしめる。
「イッ……セー…………イッセー………君……」
少しずつ目の端に涙を溜めていくヴァーリ。
「もう、無理に気を張る事はないんだ……だから素に戻ってもいいんだぞ?」
「イッセー君……イッセー君っ!うわあぁぁぁぁぁぁぁん!!!」
ヴァーリは俺の胸の中で……今までの事を悔いるように……俺にすがるようにして泣いた……。
ドライグ……俺、救えたのかな?
『それは俺にもわからん……だが、ヴァーリは救えたんじゃないか?』
そっか……俺は救えたのか……だったら、よかったな。
俺はヴァーリの背中をポンポンと叩きながらそう思った……。
そしてあれから数日……あの後、学校は悲惨な状況になったので現在修復中。生徒達には臨時休校が伝えられた。
あの後、ヴァーリの処遇はどうするかを話し合った結果
「むにゃ……むにゃ……」
俺の隣でヴァーリが眠っている。まあ、この状況を見ればわかるだろうがヴァーリは俺の家に来る事になった。
俺としてはアザゼルに頼めないかと言ったのだが
『お前に恩を感じてんだ……それにこの三大勢力会議が終わった後、ヴァーリをお前の所にやる予定だったし
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