緋色の空
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める。
『綺麗な緋色・・・そうだ!エルザ・スカーレットって名前にしよう』
『名前にしようってオマエ・・・そんなの勝手に・・・』
ウォーリーは呆れたようにツッコみを入れる。
確かに人の名前を勝手に決めるのはどうかと思うが――――。
エルザは嬉しそうだった。
自分の髪に触れ、小さく呟く。
『エルザ・・・スカーレット・・・』
ジェラールは笑う。
『お前の髪の色だ。これなら絶対忘れない』
エルザの目から、涙が溢れる。
お前の髪の色だった―――――その言葉の意味はナツ達には解らなかった。
だけど、エルザには解る。
「ジェラール・・・」
エルザは膝を抱え顔を埋め、1人で涙を流した。
その日の朝焼けは、今まで見た事のないくらいに、美しい緋色に染まっていた。
エルザの髪の色のように、あたたかく情熱的に。
顔を上げれば、美しい空が広がっているのに。
顔を上げれば・・・
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