緋色の空
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そうとした、瞬間――――――――
「行かせるかぁぁっ!!!!」
先に動いた奴がいた。
両手で相手2人の顔面を掴み、奥へと進んで行こうとする―――ナツが。
「!」
「ナツ!」
「相手は評議員よ!」
ナツの突然の行動にエルザとジェラールは目を見開き、グレイとルーシィは叫ぶ。
「貴様・・・」
「どけェっ!」
「ぐぁっ!」
「うごっ!」
止めようとする評議員を体全体を使って押し退け、先へと進もうとする。
人数差が大きすぎて1歩進むのにも苦労するが、ナツは諦めない。
「そいつは仲間だぁ!連れて帰るんだーーーーー!」
あれほどに毛嫌いし、六魔将軍のアジトで目の前に現れた瞬間殴りかかったジェラールを『仲間』と呼び、行動を起こす。
仲間を助けるのに、ナツは評議員さえも敵に回した。
「ナツさん・・・」
「よ・・・よせ・・・」
「・・・」
涙を流しながらウェンディは口に両手を当て、ジェラールはか細く呟く。
暴れるナツを、ティアは感情の篭っていない、ただ目の前の光景を反射して映すだけのガラスのような瞳で見つめていた。
「と・・・取り押さえなさい!」
ラハールの命令で、数人の評議員がナツへと向かっていく。
その手には全員杖のようなものを持っている。
評議員達にナツが目を向け―――――――
「行け、ナツ!」
「コイツ等はオレ達がどうにかする!テメェにゃジェラール任せっぞ!」
「チッ・・・仕方あるまい。邪魔する奴は消すに限る!」
「ぐほっ!」
「グレイ!アルカ!ヴィーテルシア!」
「こうなったらナツは止まんねえからな!」
ナツに1番近づいていた評議員目掛けてグレイが体当たりし、アルカが鋭い蹴りを決めた。
更にヴィーテルシアがタックルする。
「気に入らねえんだよ!ニルヴァーナを防いだ奴に・・・一言も労いの言葉もねえのかよォ!」
「しかも人の目の前で死刑だの無期懲役だの言いやがって!胸糞悪ィったりゃありゃしねえ!テメェ等はもっと面白れぇ事言えねえのかよ!ア!?」
「そいつがどれだけの罪を犯したのか俺は知らん。だが、ナツがここまで真剣になる相手なら俺にとっても真剣に戦う理由がある!」
その表情に怒りを浮かべながら、グレイとアルカとヴィーテルシアも評議員を攻撃していく。
エルザの鼓動が、大きく音を立てた。
「それには一理ある。その者を逮捕するのは不当だ!」
がしっと左手に右拳を当て、ジュラは怒りのオーラを放ちながら加勢する。
「悔しいけどその人がいなくなると、エルザさんが悲しむ!」
「うわ!」
「何かいい匂い!」
未だにマッチョ状態の一夜も加勢する。
いい匂いがするのは|
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