2部分:第二章
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た。
「あれが日本の女性なのですね」
「小柄でも何と奇麗な」
「まさにお人形」
そして次々にこう言うのだった。
「亜細亜人は醜いと聞いていましたけれど」
「まさかあの様な」
これは人種的偏見であった。この時代はこれがごく普通に存在していた。このことに強烈な劣等感を抱いた夏目漱石の様な人物もいた。
「ああした美貌があるとは」
「全く」
朱雀は忽ちのうちに学園の注目の的となった。しかも優れていたのは容姿だけではなかった。勉学においても忽ちのうちに頭角を表わしたのだ。まさに才色兼備であった。
「まさかとは思いますが」
「学年でトップ!?」
「留学生だというのに」
少女達はまたしても驚かされた。彼女達にとっては朱雀はただ奇麗な東洋からの人形でしかなかった。しかしそれは外見だけではなかったのだ。
「私達の言葉を話せるだけでなく」
「あれだけできるなんて」
「亜細亜人なのに」
「亜細亜人かどうかは問題ではありませんわ」
ここで人種的偏見の言葉が出るとすぐにそれを否定する言葉が出て来た。
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