第十三話 生存
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が、そう言っておりました。。また、私自身も向かっている途中で“憑代様”と同じチャクラを感じました。」
彼は波風ミナト、この間の暁の森の戦闘で救援に行ってもらった一人だ。その時にイナリに変化があったと報告してきたのだ。
「やはり・・・そうなってしまうのか。もしかしたら、イナリはないかもしれんと思うておったが・・・」
儂も“ふしみ一族”については限られた情報しか持っていない。されど、ほっておく訳にもいかない。
コンコン
そう考えていると、ノックの音で意識が引き戻された。
「入ってよいぞ。」
扉を開け入ってきたのは、そのふしみイナリだ。ま、呼んだのだから来るに決まっておるがの。
イナリは部屋の中に入るとミナトにも気づいたのか、会釈をし、話しかけた。
「あ、ミナトさん、この前はありがとうございました。」
「いや、とんでもないよ。間に合ってよかった。あぁ、そういえば、クシナが君の事を心配してたよ。」
「クシナさんが、ですか?」
「あぁ、今度よかったら顔でもを出してよ。」
「はい。ありがとうございます。」
入ってきた時はかなり酷い顔色だったが、今の会話で少し良くなったように見える。
「三代目、それでは僕は・・・」
「うむ、すまんな。」
そう答えると、ミナトは部屋から出ていった。
イナリはミナトを見送っていたが、扉が閉まるとこちらに目を向けた。緊張しているのか、それとも不安なのか、少し体が強張っているように見えた。
「さて、なぜ呼ばれたか、おぬしならわかっておるじゃろ?」
わざと試すかのように聞いてみる。
「はい、“青い炎”のことだと思います。」
イナリは少しも臆することなく答えた。
うむ、この年齢にしてはしっかりとしておる。なかなか、どうして。
「それも、もちろんじゃが、おぬしの気持ちはそこではないのではないか?」
「!?・・・はい、・・・」
返事はしたが、それ以上は黙ったままだ。顔は下に向けており、顔色を伺うことはできなかった。
「イナリ・・・これは戦争じゃ・・お互いの大事なものを掛けてのな。覚悟せよ、これからも同じようなことが起こる・・・」
そう言ってやることしか出来ない自分が情けない。しかし、火影として多くのものを守るために言わねばならぬこともある。
「はい、申し訳ありません。」
「よい、別におぬしを責めている訳ではない。しかし、今は木の葉と岩との戦争だけじゃが、いずれこの戦火は他国にも移る。・・・第三次忍界大戦の勃発じゃ。これはもう、抑えられん。恐らく、もっと酷くなるじゃろう。」
「故に、覚悟せよ。」
こう言わねばならない。彼が、この生きづらい世界で生き
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