第五章 StrikerS編
第百五十三話 『想い、強く…』
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アリシアは魔術事件対策課からとある場所へと出向してきていた。
その場所はというと、
「ヴェロッサー!」
「やぁ、アリシア」
アリシアは人懐っこい笑みを浮かべながらヴェロッサに駆け寄った。
そう、ヴェロッサの本拠地である聖王教会である。
しかしなぜアリシアとヴェロッサが知り合いなのか?
それには事情がある。
それはというと…、ありたいていに言えば聖王教会がアリシアの第二の保護責任者なのである。
リンディが正式な保護責任者であるが、それには理由がある。
それは聖杯大戦の時にまで遡ることなのだが、やはり死者蘇生という唯一の成功例として聖王教会が保護の名目で守っていると言ってもいいという感じである。
今もたまにアリシアを裏の組織が狙っているという情報がある。
だから魔術事件対策課の目的の一つに、危機に陥った際にアリシアを優先的に守るようにとも全魔術師隊員には通達は済んでいるのが現状であった。
ゆえに今回のスカリエッティの襲撃事件も優先的に守られていたのは、アリシア自身は不満を持っていたりする。
「でも、君も狙われていたかもしれないと思うと少しゾッとするよ」
「大丈夫だよ。私だって強いんだよ?」
「強くてもやっぱり心配にはなるよ。君は…」
ヴェロッサはそれ以上を言いあぐねた。
それを察したアリシアは、
「…大丈夫だよ、ヴェロッサ。私には頼もしい妹と、他にもたくさん頼りになる友達がいるんだから…」
「だが、高町一尉は…」
「うん…。なのはは拉致されちゃった。けど、きっと取り戻すよ! それはみんなもきっと同じ気持ちだと思うから!」
「そうだね」
それで二人は少し黙り込むが、すぐにヴェロッサはいつも通りの調子を取り戻して、
「さて、それじゃ今回君を呼んだ件だけど、いいかい?」
「うん! なんでも言って!」
「じゃ言わせてもらうよ。今も君の妹のテスタロッサ執務官が追っているスカリエッティのアジトを僕とシャッハと三人で今回はなんとしても発見することだ」
「それって…私の必要ある…?」
「ああ、あるよ。
ガジェットは今回の襲撃で君にも狙いを何度も定めてきた。スカリエッティが君のことも狙っているのは確かなことだ。
だから今回はそれを逆手にとって利用させてもらう」
「それって、やっぱり…?」
アリシアもなんとなく先が予想できたのか少しばかりげんなりした表情になっている。
「うん。そのまさかだよ。アリシアをこういうのはなんだけど囮にしてガジェットをおびき出す餌になってもらいたいんだ」
「やっぱりそっかー…」
「…こんな提案をした僕を責めないんだね?」
「そりゃあ少しばかりはムカッときたけど、大丈夫。ヴェロッサがしっかりと私のことを守ってくれるんでしょ…?」
それでヴェロッサ
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