8
[4/4]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
れだった。
・・・これが、本当に何人もの人間を無残に殺した人間だろうか・・・?
「・・・とりあえず入りましょう」
「・・・そんなにロズミアのことが気に食わないのか?」
妻の癖の一つに、『気に入らないものがあると髪の毛を三回ほど弄る』というのがある。
そして、今はそれをした。
つまり、ロズミアが来たということが気に食わないのだろう。
まあ、それもそうか・・・。
でも、妻なら受け入れてくれると思ったんだが・・・。
「・・・やっぱり私・・・」
「ロズミア・・・?」
「え・・・?何・・・?」
「・・・して」
ロズミアが何かをつぶやく。
何を言ったのだろうか。
小さくて聞こえなかった。
それは、妻も同じらしく、首をかしげて、顔を近づけようとしている。
「・・・!おい、やめろ!ロズミア!!」
「もう私を殺して!!!」
と、ロズミアが包丁を取出し、自分に突き刺そうとする。
・・・やっぱりか。
「やめるんだ。ロズミア。あと、ミリー。そういう態度はやめてあげてほしい。今、ロズミアの精神状態は不安定な状況だしな」
「・・・ごめんなさい。私・・・その・・・知らなくて・・・」
「いや、責めてはいないさ。ただ、次から気を付けてほしいだけだ。・・・そうだ、飯でも食べよう。用意してあるか?」
「ええ、でも二つしか・・・いや、さっきのお詫びで私の分を上げるわ」
「そんな・・・いいです・・・私なんて・・・」
また、自殺しそうなロズミアを引き留める。
「と、行くか」
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ