第五十八話 活動再開その七
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「いいでしょ」
「確かにね。じゃあ」
「そう、ガムもね」
「八条製菓ね」
「私達の就職先になるかも知れないし」
このことは八条学園にいるからだ、八条学園から八条グループ内の企業に入る人間はかなりの割合である。
「だからね」
「ここは八条製菓ね」
「そうしよう。阪神はお菓子は出してないから」
「鉄道会社だからね」
それでないのだ。
「キオスクにはあっても」
「それでもね」
お菓子は出していないのだ、鉄道会社はお菓子は作らない、当然と言えば当然のことだ。彼等は線路のことが仕事なのだから。
「阪神ガムなんていうのはないから」
「あったら面白そうだけれどね」
「黒と黄色でね」
やはり阪神といえばこのカラーだ、虎の色だ。
「面白そうね」
「ないからね、残念だけれど」
「そうね、じゃあカチワリでも食べようかしら」
「甲子園名物のね」
「もう寒いけれどね」
甲子園といえばカチワリだ、熱狂するファン達の頭を冷やせているかというと残念ながら、であるだろうが。
「それ買おうかしら」
「いいんじゃない?そっちも」
「そうよね、それじゃあね」
「後はね」
それに加えてだった。
「ビールもね」
「それは欠かせないわね」
「野球の応援だからね」
野球の応援に欠かせないのはビールだ、当然ながらそれを飲みつつ野球を観戦するのだ。
「それじゃあね」
「それも飲んで」
「そう、楽しもう」
阪神とロッテの阪神にとってはまさにリベンジのシリーズをだというのだ。
「心ゆくまでね」
「勝てばいいわね」
クラスメイトは心からこう言った。
「いや、本当にね」
「本気でそう思うわ、私も」
「千葉もそう思ってるのかしら」
ここでこうも言うのだった。
「やっぱり」
「そうじゃないの?マリーンズファンも凄いから」
「マリーンズサポーターね」
「あそこもね、熱狂的だからね」
「サッカーのサポーターみたいよね」
そこまで熱狂的である、まさにサポーターだ。
「まさにね」
「そうでしょ、だからね」
「熱狂的な人間同士がね」
ぶつかる、そうなるというのだ。
「下手すれば暴動になるわね」
「そうなるかもね」
こうした心配も話される、そしてだった。
琴乃はお昼にプラネッツのメンバーといつも通り話しながら飲んでいる時にだ、こんなことを言ったのだった。
「何かもう皆阪神のことばかりね」
「シリーズ近いからね」
景子が応える、五人は食堂で集まり昼食を摂っている。景子はその中で若布うどんを食べつつ言ったのである。横には木の葉丼がある。
「それも当然ね」
「阪神が出るからよね」
「うちのクラスでもそうだしね」
シリーズのことで話が持ちきりだというのだ。
「阪神ばかりよ」
「そ
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