私がついている
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「ったくよォ、長ったらしい廊下だなオイ!」
「確かに・・・っアルカさん!」
「んあ?」
「上、上です!」
アランが指さす先。
上からアルカに向かって岩が落ちていく。
呑気に返事をしたアルカは上を見上げ、「あー」と小さく声を零した。
そして、
「邪魔だな」
「え?」
くいっ、と。
右手を「しっしっ」とするように横に動かした。
それに合わせて、岩が右側の壁へと寄り、軽い動きで落ちる。
「ア、アルカさん?」
「オレが操れんのは炎だけじゃねーぞ」
右手を向けると、茶色の魔法陣が展開される。
それだけで、道を塞ぐように落ちてきた岩が全て壁側へと寄る。
「これで走りやすいだろ。ま、オレの魔法もずっとは続かねェ。逃げるが勝ちだーっ!」
「その言葉使い方間違ってると思うんですけど!?」
そして、こちらはこちらで困っていた。
「・・・む」
ヴィーテルシアは廊下に目を向ける。
が、その先に“廊下はない”。
―――――落石によって塞がれてしまったのだ。
「邪魔だ。邪魔すぎる。が、考えている暇はない」
呟きながら、ヴィーテルシアは考える。
廊下を使わずに脱出する方法。
数秒頭を回転させ――――閃く。
「・・・壊すか。“天井を”」
「うおおおっ!」
瓦礫の山と化したニルヴァーナからグレイが飛び出す。
そして地面に落ちるとゴロゴロと数回転がった。
「危ね」
何とか自力で動きを止める。
そして、後ろに目を向けた。
「みんな、無事か!?」
「ぷはー」
「あぎゅー」
「ほえー」
そのすぐ後ろにはギリギリで脱出し似た姿勢で倒れるルーシィとハッピー、ルーがいた。
落石から逃げ回るのに体力を消費しまくったのだろう。
3人ともぐったりとしている。
「エルザさ〜ん!よかったぁ」
「な・・・何だ、その体は!?」
頭に大きいたんこぶを作りながらも何とか脱出した一夜はエルザに駆け寄るが、何故一夜がマッチョ状態かを知らないエルザは引いていた。
「おーい、お前らー!」
「皆さん無事ですか!?」
そこにアルカとアランが走ってくる。
と、その背後で瓦礫が飛んだ。
「うおっ!?」
「うわっ!」
ガラガラガラ・・・と落下してくる瓦礫を避け、そこから現れた影に目を向ける。
そこには、見慣れた姿があった。
「ふう」
「ヴィーテルシアかよ!驚かせんなよなー」
背中から翼を生やしたヴィーテルシアだった。
どうやら廊下が使えなかったため天井を突き破り、結果として瓦礫からどーんと姿を現す事になったらしい。
「ナツさんは!?」
「見当たらんな」
「ジェラ
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