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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第312話】
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間がないんだよ」
「ん? 悪い悪い……所でさ、一組教室ってどこだ? 案内板見たけど各部活の催し物の告知ばかりでわかんなくてさ。 渡された地図もよくわかんないし……」
……確かに、ちょい分かりにくい地図だったかもしれないな。
「とりあえず、俺らが来た廊下を真っ直ぐ行けばわかるよ。 このメイド服が目印だ」
そう言ってラウラのメイド服を指差すと、流石のラウラもぎょっとした表情になり、見られるのが慣れてないのか少し照れてる様に見えた。
「成る程! わかった、呼び止めて悪かったな」
「んじゃ、二人でデートごゆっくり〜。 俺達はシャルロットちゃんのご奉仕を……むふふ」
……シャル、多分まだ料理部に滞在してるはずだし、何より今はご奉仕喫茶体勢を整えてる状態だが――まあ行けばわかるだろう。
「んじゃ、あまり迷惑かけるなよ」
それだけを言い残し、ラウラの手を繋いだまま俺達は茶道部へ向かった。
一方、残された二人はというと――。
「……何気にヒルトって、外国人にモテてね?」
「……だな。 くぅーっ! 羨ましいぞー! ……とはいえ、中学時代モテなかったのが今思えば不思議だよな」
「あれはさ、成樹が女子に囲まれて困ってた所をヒルトが一喝してそこから徒党組んでの苛めに近い形に発展したんだぜ?」
「……そういやそうだったな。 ……色々な意味で、あいつって女難だなぁ」
「……でも正直、羨ましい……。 あんな可愛い子とデートだぜ、信二?」
「言うなたっくん。 ……俺達も、ここで女の子とお近づきになって高校生活をエンジョイだぜ!」
「おうよ!」
そんな二人の会話を、行き交う女子生徒はクスクスと笑いながら見て、そのまま通り過ぎていくのだった――。
――茶道部――
「はーい。 いらっしゃーい。 ……あら? 今度は有坂くんだ!」
茶道部に入るや、不思議な声の掛け方をされた――今度は有坂くんって事は、その前に一夏でも来たのだろうか?
「茶道部は抹茶の体験教室をやってるのよ。 二人とも、此方の茶室へどうぞ」
促され、襖を開ける茶道部の人――茶室内部はというと……。
「畳か……。 茶道だから当たり前とはいえ、この辺りもやっぱり税金なのかな……」
入るなり茶室を軽く見渡す――この部屋も、設備がしっかりしていて、たっぷりお金をかけたように見える。
……それだけに、日本人の血税が俺達みたいなのに使われてると思うと正直いたたまれなくなる。
「じゃあ、此方に正座でどうぞ」
既に茶室へと上がっていた俺はそのまま正座する――もちろん、靴は脱いである。
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