暁 〜小説投稿サイト〜
深く、罪深い衝動
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 −ロズミアサイド 〜ローレンズ宅にて〜 −


 0713時。


 「うふふ・・・ローレンズ・・・。私の愛しい人・・・」


 私はローレンズの頭を抱える。
 とっても・・・あったかい・・・。


 うふふ・・・もっと触れたい・・・触れ合いたい・・・。


 「ローレンズの中・・・これがローレンズの・・・」


 ローレンズの頭の中に腕をいれる。
 とても、あたたかい・・・。
 もっと・・・もっとほしい・・・。


 「でも・・・もう・・・全部食べちゃったから・・・」


 でも、邪魔する者は全員消したからね・・・?
 うふふ・・・粉々に切り刻んでやったから・・・。
 暖炉で燃やして・・・。


 あの時・・・ローレンズはそんなにうれしかったのね?
 涙まで流して・・・。
 そんなに私と一緒になりたかったのね?
 うふふ・・・わかってたわ・・・だから私も一緒になったの・・・。


 私、願いがかなってとっても幸せよ、ローレンズ。



 −警察サイド 〜ローレンズ宅にて〜 −


 1013時。


 「・・・どういうことだ?血だけあって死体がない・・・」


 「・・・!」


 「どうした?何か見つけたのか?」


 「はい、この暖炉ですけど・・・」


 と、ほのかに異臭が漂う暖炉を指さす。
 確かに注意しなくては分からないほどのにおいだが、確かにこれは・・・。


 「・・・焼かれたか。クソッ!」


 「それに、この文章の意味は・・・」


 今度はローレンズ宅の居間にこんな血文字が描かれていた。


 『私は貴方とともになれてうれしい。さようなら、そしてまた明日」


 これはおそらく、ここに泊って行ったもの・・・つまり、ロズミアが書いたものだろう。
 すると、この悲劇もロズミアが起こしたのか・・・?
 おそらく無理心中を図ろうとして、止めた家族を殺害、そしてローレンズも・・・。
 とすると、暖炉に父母の死体を入れた後、ローレンズとともに自らも暖炉の中に飛び込んだというのか?


 だが、そんなサイズではない。
 この文章からすると、暖炉に一緒に入ってなくてはならない気がする。
 ローレンズを入れた後、自分も・・・というのではなさそうだ。


 まあ、無理やり入ったとしても次が意味不明だ。
 『さようなら』はわかる。
 しかし、『また明日』とはなんだ・・・?


 「なあ、この『また明日』ってどういう意味だと思う?」


 「・・・さあ?あ、でも・・・ロズミアちゃんは心中してるんですよね?」


 「多分な」


 「なら、『天国でまた会いまし
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