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深く、罪深い衝動
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 だから、指紋も血を流さないと出ないはずだし、仮に血を流したとしても、指紋も一緒に流れてしまう。
 完璧だ。


 たとえ、穴があったとしても、大抵のことなら対処はできるし、確定的なものは徹底的につぶした。
 だから大丈夫なはずだ。


 「うふふ・・・。あんな醜い姿で・・・うふふふふふふふふふ・・・」


 今思えば、殺人というのはどうしてこうも楽しいのだろうか・・・。
 何故かはわからないけど、こう・・・快感のようなものがあふれてくる・・・。
 今は復讐のためだけに殺している。


 だから、すがすがしい気持ちになるのだろう。
 だが、これがもし好きな人にやったら?


 「・・・ローレンズ」


 きっと、気持ちいいだろう。


 だから・・・あなたのすべてを私に頂戴、ローレンズ。


 −警察サイド−


 1823時。


 「捜査は難航・・・。しかも、身元も確認できないのか・・・」


 死体の身元の特定は困難を極めるだろう。
 というのも、死体の顔面が徹底的につぶされていたからだ。
 もはや、肉片といったほうが正しいのかもしれないが、頭蓋骨は粉々で、脳みそさえも溢れ出していた。
 ・・・それに、指と耳が抉り取られていた。
 ・・・つまり、ほかにも個人を特定できるような要素は全て排除されていた。
 指や耳のほかにも抉り取られていた。


 おそらく、指と耳は近くにあった排水溝にでも捨てられたのだろう。
 そうすれば、指紋だって見つからないし、何より見つけるのはほぼ不可能だ。


 さらに言うと、パイプには不自然すぎるほどの血が付いていた。
 おそらく、指紋を洗い流すため・・・。
 そこまで、徹底することに対して強い恐怖感を感じた。


 「ええ・・・アレだと・・・もう・・・」


 「・・・行方不明者を基に推測するしかないな」


 「それか、DNA鑑定ですね」


 「だが、それは今使うべきではないだろう・・・。先ずは、行方不明者を探して、そこでも特定できなかったあとだ」


 「・・・わかりました」


 DNA鑑定はいい案だが、それは最終手段だろう。
 なんたって、遺族かもしれない相手からあんな満足でもない死体の一部だったものを使うのだ・・・。
 それはあまりにも酷だろう・・・。


 「にしても、死体が壁にパイプで刺さっていて、十字架にはりつけにされたような状態のときは・・・。うぅ・・・」


 「言うな。思い出しただけでも具合が悪くなるだろう?」


 「はい・・・すいません・・・」


 死体のひどさにはもう一つ続きがあった。
 先ず、死体は壁にはりつけにされてい
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