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宝物
第二章
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 晩御飯前のニュースを観ているとだった。あるニュースが入って来た。それは。
「あれっ、これって」
「どうしたの?」
「凄いニュースなんだけれど」
 テレビを見て言う真次だった。
「ほら、観てよお母さん」
「何よ、晩御飯の支度があるのよ」
「だから観てって」
「全く」
 トマトを切ろうとしたところで手を止めてテレビのところに向かう。そうしてそのニュースを観てみると。
「漫画の図書館?」
「うん、閉鎖するらしいんだ」
 どうやらそういうものがあったらしい。だが色々な事情で閉鎖するらしい。そのことがニュースになっていたのだ。
「何でも身体が弱くてずっと漫画を集めてそれを図書館を開いてね」
「読めるようになっていたのね」
「ところがね」
 事情があって閉鎖するというのだった。しかし話はそれで終わりではなかった。
「それで真次」
「うん」
「このニュースがどうしたの?」
「ほら、それでね」
 何故かここで真次の声が上ずっていた。目もキラキラとさえしている。

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